アタシが読んだ本のことなどをさらさらと……



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1995年のスモーク・オン・ザ・ウォーター
1995年のスモーク・オン・ザ・ウォーター
1995年のスモーク・オン・ザ・ウォーター
五十嵐 貴久


この人の本は久しぶりに読んだ。
今日は夕方から何もすることがなくて、ブラリと図書館に出かけて借りてきたもの。
そしたら思いのほか面白くて、あっという間に読んでしまった。
40代半ばのオバサンたちが主人公のバンドもの。
映画であった「スイング・ガールズ」だっけ?あれのオバサン版みたいな感じ?

っていうか最初は専業主婦の鬱屈した日々と、その幼馴染に自由奔放な生き方とが対比されて描かれていて、この二人の間になんかハプニングでも起きるのかな〜と思って読んでいた。
中盤まではそんな感じで続いていて、このタイトルとはどう関係するんだ?と訝り始めた矢先、ある日突然彼女らはバンドを組むことになる。
それはバンドごっこなんだけど、途中はスポ根モノ風の練習ありで最後はライブシーン。

そういえば、この1995年はショッキングな年だった。
神戸では大地震が起き、都心では地下鉄にサリンが撒かれた。
そんな大事件が起きている世の中で、息子が中学浪人していることだけが最大の悩みだという主婦。
そんな彼女がバイトをはじめ、バンドもはじめ、少しずつ視野が広くなっていく感じがとても気に入った。

最後のライブでは、彼女がステージの上でロックな言葉を吐きまくる。
このシーンでは、恐ろしくベタな言葉が次々と出てくるけど、やっぱりどれもが気持ちよく入ってくる。
そしてやっぱりこういうのちょっと感動しちゃうのよね〜。
「失敗して何が悪い?失敗したらやり直せばいい」
「泣いたあとにどうするか。それが私たちの何かを決めていく」
そんな当たり前で大事なこと、アタシも忘れないように生きていきたい。

行動範囲が狭い主婦。
そのうえできるだけ面倒なことにかかわりたくないという性格。
子どものころからずっと優等生で生きてきた女。
どこにでもいそうな40代半ばの女性。
ちょっとしたきっかけで世界は広くなり、自分の気持ちを大事にすることができるようになる。
そんな単純さが読後感をますます良くさせるんだろうか。

あー。でも一番カッコいいと思ったのは彼女の夫。
無口で職人型の研究者で、なんと広報なんて部署に飛ばされちゃうんだけど。
彼女が夫と息子にバンドやってることを打ち明けるシーンがいい。
実は浪人中の息子が受験しようとしている高校が主催する震災チャリティライブに出演することから、内緒にはしておけなくなったといういきさつからの告白シーンだ。

息子は、世の息子たちの代表選手のように自分中心の考えをぶちまける。
オバサンがロックなんてバカじゃないの?
同級生もいる学校でなんでそんな恥ずかしいことするんだ?
母親がみっともないことして、自分の受験に差し障ったらどうしてくれんだ?とか。
あまり多くを語らない夫は、短いけどとてもカッコいいことを言う。
そんなことでお前を落とすような学校なら行かなくていい。
お父さんはお母さんをカッコいいと思う。
お母さんをかっこ悪いというヤツは、お父さんは許さない。とか。
「……ロックンローラーな旦那だね」と友人が締めくくるこの一連の会話は、ものすごく好きだな〜。

商品の詳細
単行本: 339ページ
出版社: 双葉社 (2007/10)
ISBN-10: 4575235911
ISBN-13: 978-4575235913
発売日: 2007/10


| 五十嵐 貴久 | 00:03 | comments(0) | trackbacks(0) |
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