アタシが読んだ本のことなどをさらさらと……



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ひとがた流し
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北村 薫

40代女性のオハナシ。
このところちょっと、10代とか20代とかのコの元気いっぱいの小説ばっかり読んでたからね。
ちょっと落ち着いた雰囲気の小説かなと思いながら読み始めた。

学生時代からの親友の3人。
一人は男っけなしのまま、いわゆる中堅女性アナウンサーとして活躍中。
一人は結婚後離婚し、娘と二人暮し。
一人は結婚後すぐ離婚し、その後再婚して娘と三人で仲良く暮らしている。
そんな彼女たちの、頻繁に会ったり長らく会わなかったりしながら、ずっと続いている関係。
心地よくて、甘えすぎずに甘えられて。とてもいい感じ。

ここに出てくる2人の娘たちがとってもいいコなんだな。
本当の父親だと疑うこともなく、とってもパパっ娘に育った大学生。
実は彼女がほんの幼いころに母が再婚した相手で、血のつながりがないことを知った。
その彼女に対する、彼女の母の友人、つまりは女子アナの女性の接し方がすばらしい。

そしてその女子アナウンサーは自らの病気を知る。
それを支えようとする友人とその娘たち。
そしてそこに、まったく男っ気なく仕事一筋だった彼女の前に現れる男性。
この男性がまたすごく素敵だ。
長くは生きられないとわかっている彼女と、あえて結婚しようとする彼。

なんていうのかなぁ。
家族とか友人とか、血のつながりとか、籍がどうとか。
そんなことよりも、今まさにそこにいる誰か。
心のそこから、その人に生きていてほしいと思う誰か。
家族以外にはやっぱりありえないと言い放った彼女が、そうでもないのかと気づく。

読みながら少し鼻の奥がツンとした。
近くにいる大事な人たちのこと、本当にもっと大切にしたいなぁと思った。

出版社 / 著者からの内容紹介
アナウンサーの千波、作家の牧子、元編集者で写真家の妻となった美々は、高校からの幼なじみ。牧子と美々は離婚を経験、それぞれ一人娘を持つ身だ。一方、千波は朝のニュース番組のメインキャスターに抜擢された矢先、不治の病を宣告される。それを契機に、三人それぞれの思いや願い、そして、ささやかな記憶の断片が想い起こされてゆく。「涙」なしには読み終えることのできない北村薫の代表作。

内容かけがえのない友よ。そして、いとおしい時間たちよ。朝日新聞好評連載北村薫の心をゆさぶる最新長編小説。

単行本: 315ページ
出版社: 朝日新聞社 (2006/07)
ISBN-13: 978-4022501998
ASIN: 4022501995


| 北村 薫 | 17:10 | comments(0) | trackbacks(0) |
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