アタシが読んだ本のことなどをさらさらと……



スポンサーサイト

一定期間更新がないため広告を表示しています



| - | | - | - |
レインツリーの国
レインツリーの国
レインツリーの国
有川 浩

去年読んだ「図書館内乱」の中に小道具の一つとして出てきた小説。
小説の中で別の自分の小説を出してくるなんてスゴイと思いつつ、あとがきでまでPRしているところにちょっと引いてしまったアタシ。
そんなことはすっかり忘れたまんま、なんとなくこの本を手にとっていて、それで「あぁ、そういえばコレ」って思い出した。
せっかくだから読んでみた。やっぱり本との縁ってのもあるからね。

ドタバタものとか非現実的なものとか、そういうののイメージが強かった有川氏だけど、これは直球恋愛小説。
あぁ、こういうのもいけるんだ〜ってのが第一印象かな。

自分の中の特別な一冊である本の感想を誰かと話し合いたい。
関西人でありながら東京で一人暮らしをする伸行のそんな思いからたどり着いた「レインツリーの国」というサイト。
サイトの管理人とメールで親しくなり、好意を持つようになり、そしてどうしても会いたくなり……。
今の時代、意外と普通な出会い。
ところが彼女は会うことをよしとしない。
そしてなんとかこぎつけた初めてのデート中のちょっとした違和感。
すでに図書館内乱を読んでしまっていたアタシは、このあたりの部分でちょっと損した(?)気がした。
理由がわかっちゃってるからね。
この本をまっさらの意識で読んだら、この部分はどんなふうに感じるんだろうなぁ。

とはいえ知ってしまっているものは仕方がない。その理由は聴覚障害。
高校生のときの事故で障害を負うこととなった彼女は、そのせいで多くの傷を心に負ってきたのだろう。
そしてうつむき加減に静かにあきらめながら生きていた彼女。
そんな彼女にただただ真っ直ぐに向かってくる彼に、戸惑い、悩む。

障害があるというそのことで、僻みや妬み、諦めといったネガティブな考えを持ってしまうのは仕方がない、という開き直りみたいなもの。
そしてそのことから生まれる傲慢さとか。
そういうのを優しい両親に包まれながら生きてきて、これからもそうやって生きていくつもりだった彼女に、読みながらやっぱりアタシも苛ついたりもしていた。
ところが伸行は違うのだ。
どこまでも真っ直ぐに向き合い、自分にできることを限りなくしようとする。
そんな彼をうらやましく思いつつ、素直になれない彼女。
ところがそういう彼にも、心に大きな傷を持っていた。

そうなんですよね。
誰もがなにかの理由で傷ついているし、他人を傷つけている。
その理由はたとえ他人から見て微々たるものであったとしても、傷つけられるほうの受け止め方によっては恐ろしくつらいものだ。
そう。自分だけが傷ついていると思ってはいけない。
アタシも普段から心に留めておきたいと思いつつ、ついつい忘れてしまう大事なこと。

なんていうのかなぁ。伸行、好きだなぁ〜。
あの関西弁がたまらなくイイ。(けど、関西弁に慣れない人には結構読みにくいんだろうなぁ。)
強くて優しくて理屈っぽくてそれでいて直球で。
静かに心があったかくなるような、素敵な男性だ。
彼の影響で彼女が少し前向きになったことがとても喜ばしい。

ところで。
この小説の中にも出てきた。
2人が出会うきっかけとなった小説「フェアリーテール」。
今後またさらにこれが小説化されたりして(~_~;)

内容きっかけは「忘れられない本」そこから始まったメールの交換。あなたを想う。心が揺れる。でも、会うことはできません。ごめんなさい。かたくなに会うのを拒む彼女には、ある理由があった―。青春恋愛小説に、新スタンダード。

単行本: 208ページ
出版社: 新潮社 (2006/9/28)
ISBN-13: 978-4103018711


| 有川 浩 | 09:07 | comments(6) | trackbacks(12) |
スポンサーサイト


| - | 09:07 | - | - |
コメント
NAME : AO
DATE : 2010/11/19 8:30 PM
小説の中で自分の小説を出したんじゃありません
小説の中の小説が実物になったんですよ

NAME : pumila
DATE : 2009/09/20 10:48 PM
>マルシェさん
こんばんは。
大切な人との間を見直すと良い一冊……大事ですよね。
なんか当たり前になっちゃったりして、くだらないことでうまくいかなくなったり。
大切なヒトとの間をきちんと見つめなきゃなと思ってます。
そのきっかけに、こうした小説がなればいいですね。

NAME : マルシェ
DATE : 2009/09/07 1:20 PM
超個人的な感想でスミマセン。

レインツリーは買った後すぐ、本屋近くのカフェで
読んでいたのですが、
さっそく「重量オーバー」のシーンで泣けてきてしまい、
急いで家に帰り続きを読みました。

私は障害を持っていない健常者です。
でも、コンプレックスはあります。
それが私にとっての障害なんだと思いました。
それが本当に重たくて重たくて前に進めなくて
悩んでいる時に出会った本でした。

伸を尊敬しているのに、平等でいたいために尊敬が
嫉妬に変わって素直になれない。
甘えることができない・・・

すごくわかります。
そして、なんで素直になれないんだろうという
自己嫌悪。。。。
私も伸の同僚のミサコのような性格だったらと常々
思ってしまいます。

自分と大切な人との間を見直すと良い一冊にであうことが出来ました。


NAME : pumilab
DATE : 2008/07/22 10:04 PM
>日月サン
はじめまして。
伸行サン、真っ直ぐでとても素敵でしたね。
かなりイジケ気味のヒロインのキモチも分からなくないし。
「妖精作戦」読まれたらぜひ感想を書いてくださいね。
たまにブログ、覗いてみます。

NAME : 日月
DATE : 2008/07/21 9:21 PM
はじめまして。
ひとすじなわじゃいかない恋愛が切なくて好きでした。
ヒロインは結構いじけているし(^^;)
でも伸行はひとみとのコミュニケーションをあきらめないんですね。
お互いの言葉がお互いにきちんと伝わる、その喜びは何にも変えがたいものなのかもしれません。

>2人が出会うきっかけとなった小説「フェアリーテール」
この小説には「妖精作戦」というモデルとなった小説があるそうです。
こちらも面白そうなので今度読んでみたいなと思っています。

NAME : ERI
DATE : 2007/01/14 2:21 PM
TBありがとうございます。伸行は、いい男でしたね。
有川さんの物語の男は、皆魅力的で困ります(爆)今、ネットから始まる恋愛も多いのだろうな、とも思いました。


コメントする









この記事のトラックバックURL
http://pumila.jugem.cc/trackback/581

トラックバック

書籍「レインツリーの国/有川 浩著」じれったい様な恋物語
書籍「レインツリーの国/有川 浩著」★★★ ベッキー・マスターマン著 , 新潮社 、2009/6/27 (238ページ , 420円)                     →  ★映画のブログ★                      どんなブログが人気なのか知
| soramove | 2013/04/19 7:20 AM |

本 「レインツリーの国」
「図書館戦争」シリーズの有川浩さんの作品です。 「レインツリーの国」は先のシリー
| はらやんの映画徒然草 | 2009/01/05 9:24 PM |

【レインツリーの国】 有川浩 著
あたりまえ… 他人にとってはあたりまえでも、自分にとっては違う。 でも自分ではあたりまえと思っていたことも、他人には違う。   まずは来訪記念のポチッ[:ひらめき:] [:next:] ブログランキング[:右斜め上:] あなたを想う気持ちに嘘はない。でも、会う
| じゅずじの旦那 | 2008/08/29 7:50 PM |

「レインツリーの国」 有川浩
ひさびさに、本で泣かされました。「レインツリーの国」 ドキドキして、切なくて、読んだあと真剣に主人公達の幸せを祈らずにはいられない。 もともとは図書館戦争シリーズ・「図書館内乱」内にタイトルだけ登場していた架空の本。 この架空の本が命を吹き込まれ、
| 日々の書付 | 2008/07/21 9:23 PM |

レインツリーの国<有川浩>−(本:2008年8冊目)−
レインツリーの国 出版社: 新潮社 (2006/9/28) ISBN-10: 4103018712 評価:86点 (ネタバレあります) 中学生の頃に読んだ忘れられない本。 ネットでその本を検索しヒットしたサイトの感想文があまりにも心の琴線に触れたため、主人公の「伸」は思わず相手
| デコ親父はいつも減量中 | 2008/01/11 1:19 AM |

レインツリーの国/有川 浩 [Book]
 有川 浩:著 『レインツリーの国』  レインツリーの国新潮社このアイテムの詳細を見る  先日読んだ 『図書館内乱』に、  この 『レインツリーの国』 が出てきました。  とても素敵な話だよって、  ある図書館員が女の子に勧めるんですよ。  これはもう、読むし
| miyukichin’mu*me*mo* | 2007/06/28 2:10 AM |

レインツリーの国/有川浩
レインツリーの国有川 浩 新潮社 2006-09-28売り上げランキング : 18689おすすめ平均 Amazonで詳しく見る by G-Tools 読了日:2007/2/23 人気の図書館シリーズの2作目「図書館内乱」に出てくる書籍の実物版。図書館でふと目にして、図書館シリーズ読んでないの
| hibidoku〜日々、読書〜 | 2007/02/25 11:03 AM |

レインツリーの国
レインツリーの国有川 浩 / 新潮社Amazonランキング:7255位Amazonおすすめ度:想いはあなたに届くだろうかいいですねえ話題性だけじゃないAmazonで詳細を見る きっかけは「忘れられない本」そこから始まったメールの交換。あなたを想う。心が揺れる。でも、会うことは
| day to day | 2007/02/15 6:03 PM |

「レインツリーの国」 有川 浩
レインツリーの国 有川 浩 関西から東京の会社へ就職、3年が過ぎ仕事にも慣れた頃、向坂伸行はネットである本のタイトルを検索してみる。中学生の頃に読んだライトノベルシリーズで、衝撃を受けたラストを他の人はどう受け止めたのだろうという、ふとした思いつきか
| コンパス・ローズ  | 2007/01/16 10:49 PM |

『レインツリーの国』有川浩
レインツリーの国有川 浩新潮社2006-09-28by G-Tools きっかけは「忘れられない本」そこから始まったメールの交換。あなたを想う。心が揺れる。でも、会うことはできません。ごめんなさい。かたくなに会うのを拒む彼女には、ある理由があった―。青春恋愛小説に、新ス
| ひなたでゆるり | 2007/01/14 4:54 PM |

レインツリーの国 World of delight 有川浩 新潮社
先日読んだ「図書館内乱」の中に、この物語が出てきてました。 クールな小牧さんと可憐な鞠江ちゃんのエピソードです。 鞠江ちゃんは、難聴者です。「突発性難聴」という病気のせいで 音が聞こえにくくなってしまった彼女を支え、愛していく小牧さんが 素敵で、とて
| おいしい本箱Diary | 2007/01/14 2:18 PM |

レインツリーの国 [有川浩]
レインツリーの国有川 浩 新潮社 2006-09-28 何気なくネットで検索した「忘れられない思い出の本」。そこで出会ったサイトの管理者「ひとみ」とメールのやり取りを始めた伸行。何度もやり取りを重ねるうち、いつしか「彼女」に会いたいと思い始めた彼は…。 なんと
| + ChiekoaLibrary + | 2007/01/12 11:24 AM |


SMTWTFS
 123456
78910111213
14151617181920
21222324252627
282930    
<< April 2019 >>
CATEGORIES
LINK
RECENT ENTRIES
ARCHIVES
RECENT COMMENTS

RECENT TRACKBACK

PROFILE
RECOMMEND