アタシが読んだ本のことなどをさらさらと……



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神様のカルテ2
評価:
夏川 草介
小学館
¥ 1,470
(2010-09-28)

フラリと立ち寄った本屋さんで見かけた。
あ〜、この本、結構好きだったな〜。
けどなんで今さらこんな目立つところに置いてあるんだろう。
ってよくみたら、「2」でした。
挿絵の中に「2」って見えました。

で、もちろん読んでみることにしました。
前作も好きだけど、こっちのほうがもうちょっと好きかもしれない。
描かれているテーマは、実はかなり深いものだったりする。
医者の話っていうと、思い浮かべがちなのが凄腕外科医とかなんだけど、
この小説に出てくる医者は、だれもがとにかく人間くさい。

母校の大学病院からの誘いを断り、信州の病院で劣悪な労働条件で働く主人公の一止。
睡眠時間も大事なヒトと過ごす時間も削り、とにかく働く医師たち。
目の前の患者を何とかしたいという思いと、医師である前に人間であるという思い。
そんな相反する、どうにもならない厳しい状況を、ものすごくふんわりとした雰囲気で描く作者はすごいなぁと単純に感心する。
この作者の夏川さんも、実際にお医者さんなんだそうです。

で、作品ですが、今回は前作に加えてさらに深くて重い内容です。
すでになす術のない患者を前に、医者は何もすることができないのか?
医者である前に人間として、患者にしてあげられることってなんだろう。
イチ先生の呼びかけに病院のみんなが協力してかなえる古狸先生の最後の願い。
なんだかもう、思い出しても涙が出ちゃいそうだ。

全体をとおして、前作よりもハルさんの存在感がとても大きい。
疲労困憊しながら、心を痛めながらも医者として働き続けるイチさん。
悪く言えば家庭を顧みない、仕事ばかりの夫なんだけど。
そんなイチ先生を支えるハルさんが、もうものすごくチャーミングで。
ふんわりとした雰囲気のハルさん。
黙って静かに夫の帰りを待ちつつも、ただ待つだけではなくて自分自身の生活も楽しんでいて。
だけどイチさんのことが好きで好きで、彼が弱っているときには、力強く支えていて。
あぁ。
こんな女性って心からあこがれてしまう。

この作品は、なんと今度映画化されるらしい。
しかもハルさん役は、アタシが好きな宮崎あおいちゃんらしい。
楽しみにしていよう。





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