アタシが読んだ本のことなどをさらさらと……



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マリアビートル
評価:
伊坂 幸太郎
角川書店(角川グループパブリッシング)
¥ 1,680
(2010-09-23)

大好きな伊坂サンの新刊。
まさにアタシが期待する伊坂サン!
待ってたよ。お帰り。と言いたい感じ。
人殺しばかりが出てきて、客観的に見たら恐ろしい話なんだろうけど、とても爽快感いっぱい。
だいたい本は置き場所がなくなりそうなので嫌なんだけど、これは手元に置いておこうかな。

ちょっと前の伊坂サンの作品は、読んでてちょっとなんだかなぁ〜って思ってしまうようなものが多かったけど、
近頃の彼は違いますよ〜。
これはグラスホッパーの続編なのかな?
アタシがこの作者を気に入り始めて、そして本当に好きだと位置づけられたあの当時の小説かな。

今回も出てくるのはやたら物騒な人間ばかり。
その業界の人間が何人も乗り合わせた新幹線が、東京を出発して盛岡に到着するまでの間の物語。
いわゆる密室殺人とかいうのとは全然違うんだけど。
とにかくもう、出てくる業界人たちの個性がイキてて、だれもがクールで素敵。
毎回、この作者の本を読んだときに書いているんだろうけど、やっぱり登場人物がものすごくスキ。
悪く言えばいろんなことをあきらめているという見方もできるけど、
いろんなものを淡々と受け入れる飄飄とした男。

今回出てくる人物の中で、とにかく悪者が一人。
第一印象というか見た目で人は人を判断してしまう。
それを逆手に人まで殺してしまうようなイヤ〜なヤツ。

東京駅である新幹線に乗り込んで、車内からトランクを奪い、次の上野駅で降りるという依頼を受けた七尾クン。
十分程度で終わる任務のはずだった。
ところが同じ新幹線には、どうやら同じ依頼人から別の依頼を受けた業界の人間が乗り込んでいて、それらがいろいろと交錯していって……。
トランクはいろんな人の手を渡り歩き、人は少しずつ死んでいき……。
結局は終点の盛岡駅まで行ってしまう。
その間、あくまでも自分の不運をあきらめていて、ただただ目の前の仕事だけを全うしようとしていて、そしてなぜか悪人であるのは間違いないくせして、だけどものすごくイイ人であって。

ところで最後のところで一つ疑問が。
七尾クンと鈴木サンがスーパーで出会うあのシーンです。
あれって一部、主語が違ってませんかね?
「鈴木が並んでいるのとは別の」ではなく
「七尾が並んでいるのとは別の」ではないのか?
そんなくだらないことを気にしてしまい、読み終えて楽しく思い起こすのをしくじった自分にイラっ。
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| 伊坂 幸太郎 | 21:15 | comments(5) | trackbacks(5) |
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コメント
NAME : pumila
DATE : 2012/03/14 12:55 PM
>halさん
はじめまして。
コメントありがとうございます。
しかも懐かしいこの一冊に!
この本を読んでいたときのころのこと、
いろいろと思い出しました。
単にダラダラ書いてるだけだと思ってたけど
ブログって、こんな効能もあるんですね。

イイことに気づかせていただいて、
ありがとうございます。
halさんのブログも教えてもらったらうれしいす。

NAME : hal
DATE : 2012/03/11 10:22 PM
はじめまして

1年半も前の記事にコメントでスイマセン


今日『コラプティオ』のブログを書いたら
1分違いで同作品のブログを
書いていらっしゃる方がいらっしゃったので・・・

で、なんでマリアビートルにコメントかと言えば、
あまりにもブログの内容に共感できたので、
ついコメント差し上げました

一冊一冊を丁寧にコメントされているのですね!
本を選ぶ際参考にさせて頂きたいと思います!

NAME : 白玉・・・
DATE : 2011/03/02 11:13 PM
初めまして、お邪魔します。

今読了したところです。
誤植だよね?と検索したら、こちらにたどり着きました。

私が読んだのも、初版。
こんなミスは、勘弁してほしいですね。

グラスホッパーと続けて読みましたが、大満足です。

NAME : pumila
DATE : 2010/10/12 11:23 PM
>ぴょん吉さま
やっぱりそうなんですね。
教えてくださってありがとうございました。
おかげでスッキリしました。
それにしても主語を誤植だなんてこと、あるんですねぇ。

NAME : ぴょん吉
DATE : 2010/10/12 12:55 PM
はじめまして。
最後に疑問に思ってらっしゃる「鈴木」と「七尾」の件。
角川書店さんにツイッターでお聞きしたら 誤植だそうで。
やはり「七尾」が正しいとのことです。
三刷より訂正なさるそうです。


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