アタシが読んだ本のことなどをさらさらと……



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桃色東京塔
評価:
柴田 よしき
文藝春秋
¥ 1,680
(2010-05)

刑事モノだという気分で読み始めたんだけど……。
まぁ、確かに中心は警察官だけどこれはどっちかといえば恋愛モノかな。
それもゆっくりゆっくりと距離を縮めていく感じの恋愛。
キライじゃないよ。そのゆっくりの感じ。
この前見た「踊る」の青島クンとすみれサンみたいに。

主人公は警視庁の刑事、岳彦。
捜査で派遣された過疎の村で女性警察官と知り合う。
彼女の夫は元同僚で、業務中に殉職。
心に傷というか影というか、そんなものを抱えながらも明るい女性。
彼女が生まれ育ったその過疎の村は、すでに限界集落に近い。
そこで起きた事件が解決し、東京に帰る岳彦。

それで話は終わりかと思いきや、またもやその村が関係する事件が起きる。
まぁ、都合がよすぎって言えばよすぎる。
いくらそう遠くはないとはいえ、限界集落のような過疎の村の人が
そうそう東京で起きた事件の関係者になることがあるもんですか。
などと思いながらも、まぁいっかと思いながら読み進む。

そのうえそれらの事件がなんともシマらない印象のものばかり。
なんていうのかな、動機も犯行もそし捜査も。
どれもがなんとなくピンとこないかんじ。
なので、警察モノとして読むと物足りなさがいっぱいになってしまいそう。
ってことで、これは恋愛モノとして読むに限る。

いくつかの事件を通じて彼女と接するうちに、岳彦は自分の気持ちに気付き、そしてその思いを伝えようとする。
一方、彼女も彼の思いに対して真摯に向き合うようになる。
一時は無理だと思った二人が、少しずつ距離を近づけていく様子が好ましい。
そのディテールの一つに東京タワーを使って。
あれは季節によって電飾が変わるそうですね。

彼女の決意がアタシにはとても素敵だと思った。
亡くなった夫のことがあり、なんとなくいろんなことに踏み切れない状態。
そこからもう、抜け出そうと決める彼女の前向きさがとても。
悲しいことがあって、被害者みたいな顔をして下を向いて生きていくのは楽かもしれない。
だけど、もうそういうの、やめにしようって。
あぁ。素晴らしき決断。

だけど結末がリアルでいいじゃない。
警視庁の彼と、故郷の限界集落で思いを持って働く女性警察官。
どちらも地方公務員っていうことは、結婚するにはどちらかが折れるしかない。
当面はどちらもおれないというエンディング。
コレ、いいな〜って思った。
でもそのうちきっと僕が折れるんだろう……っていう彼の独り言もいいな〜。

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