アタシが読んだ本のことなどをさらさらと……



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きみ去りしのち
評価:
重松 清
文藝春秋
¥ 1,600
(2010-02-10)

確かにシゲマツさんらしい一冊。
大切な人を亡くした者が抱える悲しさとかやりきれなさとか、そしてあきらめとか。
そんないろんな感情がとってもせつなく描かれている。
再婚した妻との間に生まれた一人息子が、1歳の誕生日を迎えてすぐに亡くなった。
それは妻のせいでも夫のせいでも医者のせいでもない死。
それでも夫婦それぞれが、いろんなことを悔やんで仕方がない。
もしもあのとき夜中に起きていれば間に合ったのかもしれない。
もしも……。
誰もがそうなんだろう。

そして夫はその辛さに向き合うことができないのか、逃げるように旅ばかりに出る。
その旅の連れは、別れた妻との間の一人娘で16歳の明日香。
苗字も違う、親子の親密さなない、親子ほど年の離れた二人旅。
時に本州の最北部、ある時は北海道、ある時は奈良……。
その先々で、やはり近しい誰かを亡くした人たちと出会ったりしながら、
この長年会っていなかった親子の間にも、親しい何かが少しずつ生まれていく。

大切な誰かを亡くした空白って、確かにそうそう埋められるものではないだろう。
っていうか、埋まらないものなのかもしれない。
それでも人は日々生きていくし、その中でいつまでも悲しんでばかりでもない。
日々、笑うことが増えて、少しずつ死者を思い出すことが少なくなってきて。
そして、そんな自分を責めてみたり……。
だけどそんなふうにしながら、それでも前に進んでかなくちゃならなくて。

この本の中では、明日香の母親、つまり主人公の元妻ががんで亡くなる。
彼女の生き方というか、死に方にとても共感を覚える。
自ら好きなように生きて、そして死に方も自分で選んで決めて、そのためにきちんと準備をして。
たしかにそれは自分の命があとどのぐらいっていう覚悟ができなきゃ無理なんだけど。
南の島の静かなホスピスを自分で選び、そこで静かに死んでいく。
一人娘に最後にしてやれることは、自分の死に方を見せることで生き方をみせること。

とっても素敵な話だった。
だけどやっぱり、こう家族を亡くした人ばっかりが出てきて、
しかもそれが湿っぽいばかりのは、読んでてあんまり気分がいいもんじゃないな〜。

JUGEMテーマ:読書




| 重松 清 | 13:30 | comments(0) | trackbacks(1) |
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