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温室デイズ
評価:
瀬尾 まいこ
角川書店(角川グループパブリッシング)
¥ 500
(2009-06-25)

これはとってもイタイ小説。
読み始めると、途中でやめることができなくなってしまって、
まぁ、薄めだし、読みやすいしで、結局一気読みとなってしまった。

小学校5年生のときに、無意識のうちに抑圧された一年を送ったクラス。
それが6年生になりその抑圧から解かれたととたん崩れた。
ほぼ一年近くを、その崩れたクラスで過ごした女の子。
その崩れたクラスの中でいじめられ、転向していった女の子。
この2人が、中学校でまた一緒になり、すっかり友達になっている。

とてもとても楽しい平和な中学生生活。
だけど、小学校のときにその崩れていく様を目の当たりにしている彼女たちにはわかる。
この中学校も崩れる。
今ならまだとめられる。だけど後少しだけでも放っておくともうとめられない。
そのことを教師はわからない。

そうこうしているうちに、壊すべきモノがなくなった学校では今度はヒトが壊される。
イジメが始まる。
たった一つの、間違ってはいない言葉からいじめられるようになった女の子の戦い。
それがこの小説のど真ん中にある。

学校というのは温室だとよく言われる。
教室に行けない生徒は、保健室登校でもOK。
それでもダメなら地域には、そういう子を受け入れる教室もあって、そこに通っていてもOK。
ドロップアウトした生徒には、その次の手当てがあり、それでもだめならさらに手当てがある。
だけど、つらい毎日でも逃げずに毎日教室に通う生徒には、何の手当てもない。
教師もアテになんてできるわけないし。
この構造の矛盾に、非常に腹立たしい気がした。

そして彼女たちも高校受験を迎える。
いくらドロップアウトしていた生徒でも、お金がある家の子は高校にいくことができる。
だけど、いくら地道に努力していても、お金がない家の子はその努力が報われるかどうかなんて、そのときにならなきゃわかんない。
なんだかもう、切ない現実なのよね〜。

もう一冊読み終えた今も、なんとも切ない気持ちでいっぱい。
だけど、誰かが少しずつ動く。
身近な、ほんの小さなことでも、自分のできることを少しずつやってみる。
時間がかかるかもしれないけど、それが少しずつ形を見せてくる。
そういう、ちょっと明るい感じでラストに向けるのは、さすが瀬尾サン。

出版社/著者からの内容紹介
今最注目の作家が贈る、痛くて沁みる極上青春小説。
トイレでタバコが発見される。遅刻の人数が増える。これらの始まりの合図に教師たちはまだ気づかない。私たちの学校が崩壊しつつあることを。私には一体何が出来るのだろうか……。心に染みる極上青春小説。
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| 瀬尾 まいこ | 21:23 | comments(0) | trackbacks(1) |
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