TOKYO BLACKOUT
2008.12.16 Tuesday

TOKYO BLACKOUT
福田 和代
いつでもスイッチを押せばすぐに使える電気。
そのありがたさをひしひしと感じつつ、そして楽しませてくれた作者に感謝しつつ本を閉じた。
この作者、初めて読んだんだけど、結構おもしろかった〜。
なんか文章にスピード感というか臨場感あって。
また一方では電力を供給している裏方の事情を細かく説明している。
こういう説明っぽいのって退屈に感じるものが多いけど、意外とイケるかんじ。
全体としてはエンタテインメントっぽさが印象に残るんだけど、それだけじゃないって感じ?
東京一帯の電力テロをメインにしながらも、都会の人間関係やら、外国人労働者の問題やら、刑罰の問題やら、はたまた幼児虐待やらの深刻な問題をちりばめつつ、しんみりとさせたり切なくさせたりさせてくれる。
それから電力マンのカッコよさとかも際立っちゃって。
なんていうのかな?テンコ盛りな印象。
とはいえ意外と印象に残らないのかもしれないという気がしないでもない。
っていうのも、なんとなくキャラクターが薄いのかな。
テロの実行犯の動機とかも弱くって、本当にそんなことでこんな大犯罪犯すかな〜?とか。
あと犯行グループの頭である彼も、もっと印象的だったら良かったのに。
いくら普通の男という設定ではあったとしても、もっとなんか……。
そんなところで不完全燃焼的な気分も残るけど、ソレを差し引いても面白いと言える。
年末近くになって、面白い作家を発見したという気分かな。
内容(「BOOK」データベースより)
8月24日午後4時、東都電力熊谷支社の鉄塔保守要員一名殺害。
午後7時、信濃幹線の鉄塔爆破。
午後9時、東北連系線の鉄塔にヘリが衝突、倒壊。
さらに鹿島火力発電所・新佐原間の鉄塔倒壊―
しかしこれは、真夏の東京が遭遇した悪夢の、まだ序章に過ぎなかった。
最後の希望が砕かれたとき、未曾有の大停電が首都を襲う!
目的達成のため暗躍する犯人たち、そして深刻なトラブルに必死に立ち向かう市井の人々の姿を鮮やかに描破した渾身の雄編。
大型新人が満を持して放つ超弩級のクライシス・ノヴェル。
商品の詳細
単行本: 297ページ
出版社: 東京創元社 (2008/10)
ISBN-10: 448802436X
ISBN-13: 978-4488024369
発売日: 2008/10
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