アタシが読んだ本のことなどをさらさらと……



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まほろ駅前狂騒曲
評価:
三浦 しをん
文藝春秋
¥ 1,785
(2013-10-30)

まほろ駅前で便利屋を営む多田。
居候の同級生、仰天と2人の暮らしぶりは健在で、
アタシを少し喜ばせる。「
ソレまでの人生でいろいろあったりで、若干厭世的な2人が、
それでも日々、まほろ市で暮らしている様子が、
なんとなくうらやましくて、このシリーズがすきなのかも。

今回は、異端児、仰天の過去がわかっていく。
便利屋のお得意さんであり、バスの運行に疑義を持っているおじいちゃんやら、
無農薬野菜を作って売っているという胡散臭い団体やら、
その団体を意識しているヤクザやら、
そして仰天の元妻から預かることになった子供やら。
いろんな案件がバラバラに動いていて、
それらが最後に一箇所に集まっていく感じ。

やっぱり三浦サンの小説は読んでいて面白い。
どうつながっていくのかと、わくわくしながら
あっという間に読んでしまった。
次回作も楽しみ。

内容紹介
まほろ駅前で起きる、混沌と狂乱の大騒ぎ!
まほろ市で便利屋稼業を営む多田と行天。
ある日多田は行天の元妻から子供を無理やり預けられて困惑する。
待望のシリーズ第三弾。

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| 三浦 しをん | 22:42 | comments(0) | trackbacks(0) |
政と源
評価:
三浦 しをん
集英社
¥ 1,470
(2013-08-26)

この人の小説は読んでいて楽しい。
今回はなんとおじいちゃん2人を描いたもの。
一人は元銀行員、一人はつまみカンザシの職人。
舞台は東京下町。普通に水路が生活道路みたいに使われている。

正反対の2人が仲良く喧嘩したり助け合ったりしながら
日々暮らしている様子の中に、
なんとも風情のある暮らしぶりがチラチラ。
日常的に水路を船で通って出かけたりするって、
なんてまぁ風情があるんだろう。

そして文章もまた楽しい。
おじいちゃんたちの様子や言葉に
読みながら何度笑ったことか。
何も考えずに読めてイイですな。


内容紹介
東京都墨田区Y町。
弟子の徹平と賑やかに暮らすつまみ簪職人の源。
妻子と別居しひとり寂しく暮らす国政。
ソリが合わないはずなのに、なぜか良いコンビ。
そんなふたりが巻き起こす、ハチャメチャで痛快だけど、どこか心温まる人情譚!

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| 三浦 しをん | 14:09 | comments(0) | trackbacks(0) |
神去なあなあ夜話
評価:
三浦 しをん
徳間書店
¥ 1,575
(2012-11-28)

三浦さんが書く小説は、ホント読みやすい。
これは前作『神去なあなあ日常』の続編。
三重県の山深い場所にある神去村にヨコヤマからやってきた勇気クンの日記みたいなの。
彼がこの山里にやってきた経緯とかザ・田舎のビックリ日常とかを前作で楽しく読ませてもらった。
そして今回は、やっぱり田舎のまた山間地の不思議な慣習とかが描かれている。
サラサラとテンポよく読めるのは作者の文体ならではかな。

これを読むことで林業についての造詣が若干深まる。気がする。
100年先を見据えたシゴトって表現なんて、なんかカッコいいし。
山の神秘とか山の怖さとかのエピソードを交えつつ、
山とともに暮らす人たちの暮らしが、なんだかあったかい。
そしてそんな人たちの暮らしにすっかり溶け込みながらも、
やっぱりヨソ者である自分を感じたりする勇気クンの気持ちも分かるしな〜。

いい気分転換になりました。
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| 三浦 しをん | 13:12 | comments(0) | trackbacks(0) |
神去なあなあ夜話
評価:
三浦 しをん
徳間書店
¥ 1,575
(2009-05-15)

三浦さんが書く小説は、ホント読みやすい。
これは前作『神去なあなあ日常』の続編。
三重県の山深い場所にある神去村にヨコヤマからやってきた勇気クンの日記みたいなの。
彼がこの山里にやってきた経緯とかザ・田舎のビックリ日常とかを前作で楽しく読ませてもらった。
そして今回は、やっぱり田舎のまた山間地の不思議な慣習とかが描かれている。
サラサラとテンポよく読めるのは作者の文体ならではかな。

これを読むことで林業についての造詣が若干深まる。気がする。
100年先を見据えたシゴトって表現なんて、なんかカッコいいし。
山の神秘とか山の怖さとかのエピソードを交えつつ、
山とともに暮らす人たちの暮らしが、なんだかあったかい。
そしてそんな人たちの暮らしにすっかり溶け込みながらも、
やっぱりヨソ者である自分を感じたりする勇気クンの気持ちも分かるしな〜。

いい気分転換になりました。



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| 三浦 しをん | 12:59 | comments(0) | trackbacks(0) |
舟を編む
評価:
三浦 しをん
光文社
¥ 1,575
(2011-09-17)

イヤ〜。とっても素晴らしい。イイ本です。
今のところアタシの今年イチです。
三浦しをん、久しぶりに読んだけど、やっぱりオモシロイ。
初めて読んだ彼女の作品『強く風が吹いている』を読んだときのあの楽しい感じ。

出版社と聞くとなんとなく活気いっぱいのイメージだが、
それが辞書を編纂する部署となると途端に超地味なイメージに一転する。
ていうか、辞書ってどこからどんなふうに手がけるのか想像もできない。
そんな辞書編纂部が舞台の小説。

新しい辞書を作るために時期ハズレの人事異動で営業部から異動してきた馬締光也。
マジメって……。なんて不真面目な苗字かしらと思ったが、馬締の語意まで野っていた。
辞書作りに情熱を傾けてきた定年間近の荒木が、自分の後任として引き抜いてきた男。
辞書編纂部には、荒木のほかには、西岡という男と、佐々木という女性がいるだけ。
学生のころから本ばかり読んでいて、下宿先は本に埋め尽くされているという彼は、
営業部ではもっぱら変人扱いだったが、言葉に対する思い入れだけは誰よりも強かった。

手間とお金ばかりかかる辞書の編纂というのは、出版社としてはややもするとお荷物になりがち。
そんな中、計画中断の危機や人員削減などを乗り越えて、それでも辞書作りのために力を合わせて進む人たち。
とってもステキです。
それぞれが自分のやるべきことを分かっているという状態のチームは、こんなにスムーズに前に進むんだな。

登場人物がとにかく魅力的。
主人公のマジメくんはまさしく変人だけど、朴訥としていて素直でいい。
しかも小説の後半(15年もたっているから当たり前だが)では、人としての深みとか自信とかも出てきて。
辞書作りに人生をかけているとさえいえる学者の松本先生と、
退職後もこの編纂にずっと関わり続ける荒木さんは、もうとにかくステキ。
チャラ男の西岡という男も、軽薄なだけじゃなくて、とても温かくて頼りになる男だし。
西岡の後任として、15年ぶりに編纂の仲間入りした岸本女史もとってもチャーミング。

辞書がいよいよできそうだという段階になって見つかったミスから、
全員が合宿状態で作業に取り組む様子なんかは読みながらワクワクして、
そして最初のページが刷り上ったときなんかはもう、読みながらうれしくてうれしくて。
松本先生の病気の進行は、予想したとおりの展開だったけど、分かっていてもなおしっかりと泣かせる。
三浦しをんという作家はやっぱりウマいんだろうなぁ。
地味なテーマを、軽く読みやすい言葉で、こんだけ深い思いを持たせるんだから。

辞書をつくるということは、言葉の大海原に漕ぎ出していくような壮大なことらしい。
言葉の大海原に漕ぎ出す舟のイメージ。
で、この小説の中で、みんなが情熱を傾けて作ろうとしている辞書のタイトルは『大渡海』
読者サービスにニヤリとしたのは、この本の装丁が『大渡海』の装丁そのものだったこと。
その部分に差し掛かって、あれ?と気づき、読みながら本を閉じて表紙を確認し……。
こういうのってうれしいな。やっぱり。

アタシもほんの少しだけ、文章を書いていた時期があって、
そのせいか周りの人より少しは言葉に対して神経質なところがある。と思っていた。
だけどだけど、この辞書編纂の様子をみると、それはもう馬締サンに驚かれるほどの雑さだわ。

辞書の出版元なんて気にもかけずに使っていた。
辞書はただ単語の説明が羅列されてるだけのものだと思ってた。
ところが、どんな言葉を載せるのか、乗せないのか。
どういう解釈で載せるのか、用例はどうするのか、説明の順序はどうするのか
そこには編集差の熱い思いがたくさん詰まっているということ。
こんなことを知ってしまうと、辞書に愛着がわいてしまいそうだ。
『大渡海』売ってないかな〜。


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| 三浦 しをん | 15:59 | comments(0) | trackbacks(2) |
ふむふむ―おしえて、お仕事!
作家の三浦しをんが、働く女性たちにインタビューをしたもの。
アタシは働く人たちが割りと好き。
それぞれいろんな思いをもって前向きに取り組んでる部分がみえたりすると、
ニマってしてしまうかんじ。

この本は、靴作り職人さんから土木の監督員さんまで、
幅広い職業の女性を取り上げている。
それだけでまぁ楽しいんだけど、
これを書くのが三浦サンなもんで、さらにもうちょっと面白く読める。

なんのツブシもきかない今の自分がちょっと残念な気がしてくる。
もっとほかにやりたいこと、なかったのかなぁ。自分。

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| 三浦 しをん | 19:50 | comments(0) | trackbacks(0) |
木暮荘物語
評価:
三浦しをん
祥伝社
¥ 1,575
(2010-10-29)

ボロいアパートの住人たちの日常を切り取ったもの。
それぞれにそれぞれの物語があって、一つずつ取り上げて7編の短編に仕上げられている。
大家をはじめほかの住人からも「地味な女」という印象をもたれている繭。
彼氏と部屋にいるときに、3年間音信普通だった元彼がひょっこり訪ねてくる。
今の彼と元彼。
落ち着かない気持ちのまま数日、3人で過ごす。しかも仲良く。
そうこうしているうちに、彼女は気づいていく。
相手のことを思う気持ちと、時の流れに。

2階に住む男は、自分自身に満足していない。
今の会社にも、自分の地位にも何もかも。
そんなイライラから自分を解放する手段を得る。
ボロいアパートならではの手段。
真下に住む女子大生の様子を薄い床の板の穴から覗き見ること。
まったくもって変態だ。

そしてその覗かれている女子大生。
彼女の章はちょっと切ない。
産まれつき子どもを産むことができない体の彼女の元に、友達が生まれたばかりの赤ちゃんを置いて出かけてしまう。
ところがその友達は、突然帰ってきて、その子を連れて帰ってしまう。
一週間、その子を育てるうちに彼女に芽生えたたくさんの思いが痛くて切ない。
ただ、そんな彼女のことをじっと見守る目が天井に……。
この2つの話が並んでいることで、覗きの変態男がなんだか心優しい男に思える。
覗く方も覗かれる方も、変態としか表現しようがないように思えるけど、
作者の描き方が上手なのか、なんだかちょっとほほえましく見えるから不思議。

ほかには、古い友人が最後に残した「セックス」という言葉に感化され、どうしてもセックスがしたいと思い込んでしまった大家さんの話とか。
あと、大家さんが飼っている犬を洗いたいな〜と思いながらその前を毎日通るトリマーの女性の、ちょっとした心の傷と意外な出会いの話とか。
繭が勤める花屋を営んでいる女性とその夫とのイザコザとか。
繭の元彼が、繭のアパートを出て行ったその後の話とか。

どれもこれも、「そんなことってする?」と思うけど、考えてみるとありそうかな〜って感じのことで。
相変わらず、とても気持ちよく読みきることができる一冊になってます。


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| 三浦 しをん | 23:28 | comments(0) | trackbacks(2) |
まほろ駅前番外地
評価:
三浦 しをん
文藝春秋
¥ 1,575
(2009-10)

とっても読みやすい前作の雰囲気そのまま。
便利屋さん多田とその助手で居候の行天。
この二人の雰囲気も好き。
どちらもワケありで今があるっていうポジション。
そのワケが続編のこれでもやっぱり分からない。
ちょっとそのモヤモヤを残したまま、結局終わってしまった。

便利屋さんの仕事をしながら、まほろ駅前で暮らす二人。
舞い込む仕事とか、その合間とかの様子を淡々と描いた感じ?
なんだか優しい雰囲気が背面に感じられる様子がイイ。
エピソードも、突飛だったり、ほのぼのしてたりして、読んでて割と楽しい。

ただ、なんかやっぱりマンガっぽい。
これはイイことなんだろうけど、もうちょっとなんか物足りない気分が残ったりして。
だけど総体的には好きな作風なので、また続きが読めたらな〜と思う。


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| 三浦 しをん | 12:36 | comments(0) | trackbacks(0) |
星間商事株式会社社史編纂室
評価:
三浦しをん
筑摩書房
¥ 1,575
(2009-07-11)

とあるカイシャの閑職、社史編纂室に配属されている腐女子が主人公。
閑職とはいえ、帰宅後や休日をきちんと自分の趣味に当てられる今の職場をそこそこ受け入れている。
その趣味っていうのが同人誌の発行。つまりオタクなわけだ。
同じ職場の同僚2人とちょっと変わった室長、それから名前だけで実際に出社したのを見たことが無い部長。
この5人が同室のメンバー。

社史を作る過程で浮かんできた会社のナゾ。
取材をする中で誰もが口を閉ざす1980年代。
その時代にカイシャに何が起きたのか。調べていくうちに分かってくる過去の出来事。
そして、それを社史に載せることが上層部からの圧力でできなくなる。

そうこうしているうちに、主人公の同人誌作りが部署内にバレる。
そして室長がその同人誌作りを気に入り、その出来事に関して裏社史を作ることに。
趣味でもなければ仕事でもないその作業を、職場の仲間と一緒にやっていく感じが楽しい。

とはいえ、三浦しをんっていう作者の小説にしては、フツーな気がする。
いやいや。内容は断じてフツーではない。
作中作の同人誌の原稿なんか、とてもじゃないけどフツーじゃない。
だけど全体的になんかなぁ。
期待しすぎかしら。

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| 三浦 しをん | 23:02 | comments(0) | trackbacks(0) |
神去なあなあ日常
評価:
三浦 しをん
徳間書店
¥ 1,575
(2009-05)

高校を卒業して、しばらくはアルバイトでもしながら暮らそうという甘い考えの勇気クンが主人公です。
担任の先生と家族との陰謀で、いきなり林業の道を歩むことに。
超田舎の神去村というところに住み込み、山仕事を習う日々。
横浜の実家に帰ろうと何度も脱走を試みる。
そんな彼が、山仕事の何たるかを少しずつ感じていきながら、そして閉鎖的な小さな村の人々との関係を築きながら成長していく姿が描かれている。

またアタシ、田舎系のモノ読んでるし。
なんだろな?このめぐり合わせは。
この小説で描かれている田舎は、そんじょそこらのものとは違う。
なんせ林業が主要産業という村で、過疎、高齢化、少子化の最先端のようなところ。
そんな村で、ある人にはすっかり受け容れられて、ある人にはよそ者扱いされて。
そんなふうにしながら、その小さな田舎の村に自分の居場所を見つけていく勇気クン。
それらのものが彼の日記風に、一人称で語られる。

人間関係って難しいけど、上手く行くときはとても気分がいい。
そんな微妙でいていい感じの関係を、この三浦さんは割りと上手く書くなぁって思う。
今回の小説は、山の仕事をとても丁寧に描いている。
その仕事の大切さとか大変さとかとあわせて、カッコよさも。
しかもなんかとってもマンガっぽくて、ものすごくスラスラと読める感じ。
終盤のお祭りのクライマックスなんかは、映像が浮かぶような気分で読ませてもらった。
まぁ、あまりにも上手く行き過ぎてて、っていうかお約束どおりという感じだけど、ベタなの、結構キライじゃないしね。
とにかくまぁ、結構笑わせてもらった。


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| 三浦 しをん | 17:58 | comments(0) | trackbacks(0) |


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