アタシが読んだ本のことなどをさらさらと……



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アンマーとぼくら
評価:
有川 浩
講談社
¥ 1,620
(2016-07-20)

今年の一冊目はほっこりした感じのものでも読もうかということで有川さん。

タイトル「アンマーとぼくら」の「ぼくら」って兄弟かなにかかと思いながらスタートしたけど、ちょっと違ってたみたい。

 

小学生のころに母親を病気で亡くし、父がその後すぐに再婚。

そのために北海道から沖縄に連れてこられた男の子のハナシ。

子どものような父親に振り回されつつ、それ以外の選択肢がなく沖縄で暮らし始める。

なんだか切ないハナシだな〜。

 

そんな彼が三十を過ぎ、おかあさんの休暇にあわせて沖縄に帰郷し、3日間を過ごすというもの。

父親はすでに亡くなっていて、母と息子二人で、3日間、思い出をめぐりながら観光地を回る。

途中で子どものころの自分たち家族と出会ったりという、ちょっと不思議な体験をしたり。

 

読んでいて、悪い気はまったくしなくて、途中で泣けてきたりもするが、なんていうのか軽い気がして。

結構重い話なんだけど、こんなふうに読めるのは、沖縄だからか、作風なのか。

どちらにしてもふわりと読み終えた感じ。

 

だけど、最後に明かされた不思議な体験の顛末はちょっと微妙。

さらにその後にちょこっと描かれる移住の成功話もなくてよかったかな〜。

それでもまぁ、家族のこと大事にしなくちゃなと感じた一冊。

 

 

 

 

 

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| 有川 浩 | 12:58 | comments(0) | trackbacks(0) |
倒れるときは前のめり
評価:
有川 浩
KADOKAWA/角川書店
¥ 1,400
(2016-01-27)

普段あんまり読まないエッセイ。

意味はないけど、続けて有川氏。

この方、ご自身の作風というか、このジャンル的なものに劣等感でもお持ちなのか。

いわゆる純文学というのより下に見られがちなライトノベルっていう感じの区分け。

別に気にしなくても、ファンがいっぱいいて本が売れてるんだからいいのにね。

 

アタシも確かにこの文章とか流れとか、少女マンガっぽいと思いながらいつも読むけど。

逆にそういうのが読みたい気分のときにこそ、有川サンの出番って感じで。

 

最後に短編小説が入ってた。

やっぱりエッセイより小説が好き。

これも柔らかくて優しい恋愛モノ。

この二人、この先上手くいくといいな〜と微笑みながら本を閉じる感じがよいではないか。

 

 

 

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| 有川 浩 | 13:59 | comments(0) | trackbacks(0) |
キャロリング
評価:
有川 浩
幻冬舎
¥ 1,512
(2014-10-22)

ホントにこのヒトが描く小説というのには悪いヒトが出てこないんだな〜と。

すごく久しぶりに作者の本を読んだけど、やっぱりそう思う。

親と子とか、夫と妻とか、家族とか友人とか。人のつながりって複雑。

息子の父親であり、妻の夫でもあるし、一人のオトコでもあって。

 

子どもは親を選んで生まれてくることができない。

理不尽な環境の中に置かれてもどうしようもなくて。

 

父親の家庭内暴力から母親を守ろうとして、結果、両親と距離をおいて一人生きることになった少年とか。

ギャンブルに狂った挙句にチンピラになった父親と同じ道を歩む以外に選択肢がなかった少年とか。

そうして育った彼らは、少なからず生きにくさとか諦念とかを感じて生きていて。

だけど『不幸比べをしても何にもならない』って知ってて。

 

それでも誰かを大事に思ったり、誰かに大事にされたりして、前向いて生きていく感じ?

この前向きさこそが、有川サンらしいのかも。

ただ、この小説は、いつもの有川サンの勢いが薄い気がした。

登場人物の環境が濃すぎるせいかしら。

 

大好きな大事な彼女との結婚を前に、『持っている辞書が違う』って別れちゃった彼。

なんだかこの辞書が違う感っていうの、近頃よく感じる。

自分であれば絶対にない選択をする人を見る機会が多いせいか?

この辞書が違う感じは、いいときは世界が広がる感じがしていい。

ただ悪いほうに転ぶと辛いんだろうな。などと思ってみたり。

 

 

 

 

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| 有川 浩 | 23:28 | comments(0) | trackbacks(0) |
猫旅リポート
評価:
有川 浩
文藝春秋
¥ 1,470
(2012-11-15)

有川サンの新作。
ちょっと小生意気な猫目線で、飼い主の青年との旅が描かれている。
最初はこの雄猫ナナと青年との出会い。
一緒に暮らすようになり、お互いが大切な相棒になり。
そして別れを前に、1人と1匹は旅に出る。

人と人との出会いをうまく描きつつ、
ピリリと猫の目線を入れていて、
さっくさくと読み進める感じの一冊。

そして最後はもう涙がポロポロ。
ペットロスをテーマにした小説って割とあるけど、
ペットが飼い主を亡くす目線のものって珍しいよね。
あぁ。切ない。

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| 有川 浩 | 18:57 | comments(0) | trackbacks(0) |
空飛ぶ広報室
評価:
有川 浩
幻冬舎
¥ 1,680
(2012-07-27)

これまた有川サンらしい一冊です。
子どものころからの夢だった航空飛行士。
それも憧れのブルーインパルスへの道が開けた途端、
不慮の事故により夢を立たれた自衛官が主人公の空井クン。

航空機に乗ることができなくなった彼は、広報室出の勤務を命じられる。
周りを固めるのは、やはり有川サンらく個性豊かなメンバーたち。
そして彼の心を開く役柄としては、報道関係者の稲葉サンを持ってきている。
彼女も入社以降報道畑でガンガンと突っ走っていたところ、
だんだんと周りとの摩擦が起きだして、とうとうテレビのほうへ異動となった。

空井も稲葉も、今の職務に対して不本意さを感じながらも
だんだんと打ち解けていき、お互いを大事な理解者と思うようになる。
……そうそう。
相変わらず少女漫画チックなんです。
そして話の展開もまた、同様に都合がとってもいい。
つまり、先が読めまくりな小説。
だけど、それが有川サンの小説なんだと思ってるんだけど。

この小説で取り上げているのは広報という業務。
自衛隊の中では特異な部署という扱いだが、
だいたいにおいて広報というのは、その他の事務屋とは違うシゴトだと思う。
以前、広報に携わっていた人から聴いた、広報という部署への異動に対する言葉。
「泣く泣く来て、泣く泣く去るのが広報」だという。
広報に異動になったときには、なんだか勝手が違うし大変そうだしイヤだと思うくせに
いざ広報を離れるとなると、寂しくて名残惜しくて……という。

そんな広報という分野の役割と併せて、自衛隊がなんたるかということまでを
人間関係に視点を置きながら、丁寧に説明されている。
しかも、あったかくていいハナシ。

この小説の中で稲葉サンが思う
「それまで記号で見ていた人たちのことを人間として見る」
という視点にドキリとした。
多くの人たちは、いろんな社会問題に対して記号で受け取りがちなんじゃないかなと。
「自衛隊の人」というのと、「自衛隊の広報担当の空井さん」というのとでは、
まったく見方が違ってくるんだと思う。
きちんと相手を個別に認識して、丁寧に接していくこと、忘れちゃダメだな〜って。

ところでこの小説、最終章は後付けのようです。
ってあとがきに書いてあった。
自衛隊を扱う小説を出すのに、3.11にふれずにはいられない
といった思いから、追加したというようなことが書かれていたけど、
いるかな〜コレ。

確かにこの最終章を読みながら、アタシもしっかり泣きました。
そこにいる空井を東京から案じる稲葉の気持ちとか、
被災地での活動で心をすっかり痛めながらも、
それでもなお、手を差し出そうとする自衛隊の人たちの様子には心を打たれたし。

あの日の松島。というかあの日繰り返し流された映像はやっぱり忘れられない。
そしてそのときの基地の様子なんかも、小説で伝えようという心意気も分からなくもないけど。
なんだか、それならそれで別のものをきちんと出したほうがよかったんじゃないのかなぁ。
多くの人たちは、この章があってこそだと思って読むのかもしれないけど、
アタシ的にはちょっと違和感が残ったな。


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| 有川 浩 | 12:51 | comments(0) | trackbacks(1) |
ヒア・カムズ・ザ・サン
真也は30歳。出版社で編集の仕事をしている。
彼は幼い頃から、品物や場所に残された、人間の記憶が見えた。
強い記憶は鮮やかに。何年に経っても、鮮やかに。
ある日、真也は会社の同僚のカオルとともに成田空港へ行く。
カオルの父が、アメリカから20年ぶりに帰国したのだ。
父は、ハリウッドで映画の仕事をしていると言う。
しかし、真也の目には、全く違う景色が見えた……。


この7行の文章から作者が紡ぎだした小説だそうです。
……作家の想像力というか創造力っって、やっぱりすごいですね。
ただ、同じ登場人物で2つのお話を書いてしまったんですね。
アタシとしては、どうせだったら一つでいいからもうちょっと深く描いてほしかったなという印象。

モノに触れることで、それにまつわる人の気持ちを感じ取ってしまうという特殊な能力。
その能力とうまく付き合っていく行き方を学んだ真也が主人公。
作家が書いたものからは、特に強い強い思いを感じるという。
彼はその能力をうまく活かしながら、転職ともいえる編集者という職についている。
同じ能力を持っていた祖母の教えは、その力を自分のために使おうとするなというもの。

普段はその力をなるべく使わないよう、感じないように生きている彼が、
大事な相手のために使う。
そのシチュエーションは最初の七行のとおり。
そこからできた二つの物語は設定は似たようなものなのにぜんぜん違うモノ。

アタシは2作目のほうが好きかな。
プロポーズをしたカオルが、『実は……』と切り出したのは、
亡くなったと言っていた父親が実は生きていて、今度20年ぶりに会うという。
噓ばっかりついて本当にどうしようもない父親だという。
両親はすでに離婚しているとはいえ、大事な相手の父親。
できることならこの二人の気持ちのわだかまりを解きたい……。
彼はその能力によって、父親の本当の帰国の理由を知る。
だけどすべてがうまく伝わらなくて、逆にカオルは頑なになるばかり。

本当に心があったかくなるお話を語らせたら、とっても上手な作家。
有川サンの書くものでは、きちんとそのツボで泣けたりするアタシだが、
やっぱりちょっと性善説が過ぎる気がするなぁ。
などと思いつつも、やっぱり優しい気持ちになれるこの人の小説は好きです。


| 有川 浩 | 23:36 | comments(0) | trackbacks(1) |
県庁おもてなし課
評価:
有川 浩
角川書店(角川グループパブリッシング)
¥ 1,680
(2011-03-29)

マンガっぽい甘いラブコメが印象的な有川サン。
新刊が出てるの知らなくて、たまたま本屋で見つけてしまいました。
この表紙の雰囲気はちょっと好みじゃないけど、控えめなタイトルの配置はよい。
そして読み始めるとタイトルどおりの内容。

高知県が新しく作った「おもてなし課」。
その思い切ったネーミングのことは聞いたことがある。
けど、よくある観光課っていうのの名前をちょっと今風にしただけなんだろうって思ってた。
つまり実際にある高知県のおもてなし課を描いた小説。

主人公は「おもてなし課」なる部署に配属になった掛水クン。
この課では何をしたらいいのか分からないまま、とりあえず観光特使ってのをやってみようかってなる。
地元出身の著名人なんかに特使になってもらうってアレです。
で、県内の観光地の無料チケットを裏に印刷した名刺を配ってもらうということらしい。

この特使の一人となった東京で活躍する作家がキーマン。
彼は最初の特使の依頼を受けてから、一ヶ月間音沙汰梨のおもてなし課に電話をかける。
「あの話ってまだいきてるの?」
「一ヶ月も音沙汰なしの場合、普通なら話は流れたと思っちゃうんだけど」
しょっぱなから民間と県庁との時間のズレに気づかされる。

グダグダなスタートを切ったおもてなし課は、それでも業務を進めようと一生懸命にがんばる。
地元を愛する作家は、苦言をたくさんいいながらも、彼らにとっては力強い味方になる。
そしてもっと大きな存在となるのは、県庁を早期退職して今は民宿を営んでいる清遠さん。

彼は、県庁在勤当時、県立動物園と私立動物園の改築にあわせて、
1つの動物園に統合し、パンダを誘致して観光立憲とせよという持論を広げ、
変化を嫌う県庁全体から煙たがられ、閑職に追いやられた挙句早期退職したオトコだった。
熱い思いとスケールの大きな企画を持っている清遠さん。
それを受け入れる体制になかった県庁は、10年たってもまだ相変わらず県庁体質のまま。
そんな中、少しずつ変えていくおもてなし課のメンバーは、
高知県の自然を使った観光企画を目指して、県庁体質に挑んでいく。

大きくいえばサクセスストーリーですよ。
県庁体質から少しずつ抜けていき、民間を巻き込んだ企画を進めていく。
こういう前向きな小説って、読んでいてやっぱり気分がいい。
そしてお話の中には、有川サン得意のちょっと古典的なラブコメ要素もちゃんと入ってるし。
ただ、わざとなんだろうけど台詞が全部方言。これがなかなか読みづらかったな。

こういうのって、やっぱり公務員のみなさんは読んでみるべきなんだろうなって思う。
特に観光とか企画とかの部門の人たちってわけじゃなくて、誰もが。
もちろんしっかりとしたアンテナを持っている公務員も中にはいるんだろう。
だけど、やっぱりそれが個人のレベルじゃ、なにも変わらないから。
お客様視線とか、民間ペーストか、そんな言葉は行政関係でもいわれるようになって久しいが、
果たしてそれが本当に分かっているだろうか?
お客様目線ってなんだ?
この小説では、小さなシチュエーションの小さな台詞なんかでそういうのを感じさせてくれる。

そして、反目しあっている人たちが少しずつ打ち解けていく様子。
また、仲間からたった一人の大事なヒトに変わっていく様子。
そんないろんな人間関係も、気持ちよく読ませてくれる。
すべてにおいて、ご都合主義だったり、深さが足りないような気がしたりもするけど、
やっぱりこの軽い感じが有川さんらしいし、キライじゃない。

なんと言っても、清遠さんと県庁との関係が切なくて泣ける。
自由で大胆な発想を持った男を切り捨てた県庁。
そんな県庁にできたおもてなし課に助けてほしいと乞われて、過去には目をつぶって手助けする清遠さん。
そしてチームとしてうまく回りだしたころ、再度清遠さんを切り捨てようとする県庁。

う〜ん。
県庁に勤めている人たちが悪いわけじゃないんだと思うのね。
いわゆる民間を知らずに県庁に就職したヒトなんて、絶対に悪気はないはずだと思う。
なんせ、彼らにしてみたら県庁体質がすべてだから。
ほかを知らないから気づかないし、気づけないし、指摘されてもピンと来ない。
そんな体質は、個々人ではなくて県庁という組織が受け継いでしまうのかもなって。

そんなことを考えながら、エンディングは有川サンらしい、あったかいものに。
やっぱり小説ははっぴ0エンドがステキね。

そうそう。この小説は、巻末に対談が載っている。
実際にある高知県おもてなし課の人と作者との対談。
あれれ?
たしかに「高知県おもてなし課」は実在するけど、フィクションだと思ってた。
この対談と小説とを対比してみると、この小説、実は準ノンフィクション。
さすがにパンダ誘致論は実在しないものの、小説に出てくる作家は実は有川サン。
そしてこの小説と同じように、地方紙にこの小説が連載されていたらしい。

こうしてみると高知県、うらやましい。
著名人がいるっていうだけでもそうだけど、
その著名人が、自分に出来る一番効果的なPRをしっかり考えてくれるなんて。
小説家が地元の自治体のPRを依頼されて、一番効果的にPRできるのがそれを題材にした小説を書くこと。

この小説の中には、高知県のいいところがたくさん出てくる。
実はアタシ、高知県にはいったことがない。
竜馬とカツオのたたきぐらいしか思い浮かばなかったんだけど。
ぜひ高知に行ったら、高知城に行ったり、日曜市に行ったりしてみたいな。
そして海亀の産卵みたり、四万十川で釣りをしたり。
こうして高知に行ってみたいなって思わせるのって、やっぱり小説の力って強い。

高知県おもてなし課のサイトはこれ。
あれれ?思いのほか行政っぽいものでちょっとビックリ。
だけど中をよく見ると、トイレマップがあったり、観光特使制度による無料施設とかがあったり。
小説で取り上げられていたものが形になっててニヤリ。
有川サンは、この本の印税を全部、東日本大震災の復興のために寄附するんだって。
震災後、あらゆることに自粛ムードが漂う風潮に、「なんか違うんじゃないかな」と思ってた。
こんなときだからこそ、明るい話で儲けて支援したいっていう感じがステキね。
なんか偽善っぽくなくて。

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| 有川 浩 | 19:49 | comments(0) | trackbacks(5) |
ストーリー・セラー
久しぶりに有川サン。
しかもコレ、前編は何度か読んだことあるヤツだな。
そう。小説家の妻と、彼女を支える夫。
死を前にしながらの夫婦の愛の物語です。

そしてその対となるもう一遍。
これも設定は同じ。小説家の妻とその夫。
こっちは初めて。

しかし有川サン、この路線でこの先も行ってしまうのかな。
悪くはないし、こういうの好きな人多いと思う。
アタシもまぁ、キライじゃない。
少女漫画っぽい人物設定とか、読みながら気恥ずかしい思いをしたりというのも、たまにはイイ。
だけどあくまで、たまにはっていうのがついてしまうかんじ。

久しぶりに有川サンの小説を読んでみて、
読み手のアタシの感覚が変わってきたのか、もしくは飽きてきたのか。
ホントならもっと楽しく読めるはずなのに、どこかちょっと冷めてて楽しめない自分が。

とはいえ、これまでの有川サンの描く世界観は間違いなくハズれてないから。
変わらずあの雰囲気を求める読者なら、問題なくハナマルでしょう。

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| 有川 浩 | 21:41 | comments(0) | trackbacks(0) |
キケン
評価:
有川 浩
新潮社
¥ 1,470
(2010-01-21)

キケンっていうタイトルだけ見て、なにか危険物でも?と思ったんだけど。
まったく違ったねぇ。

大学の工学部にある『機械制御研究部』なるもの。
略してキケン。
そこの部員たちが繰り広げる楽しい数年間。

男の子っていうのは、女の子とは全く違う世界観とか時間の流れを持っているんだろうな〜。
そんなことを思いながら楽しく読んだ。
好き放題してて割とめちゃくちゃで、でもどっか筋は通す男の子。
やっぱりそんな男の子って、いつの時代も憧れちゃう。
そんな彼らのまさに「青春」って感じの時間が、いきいきと勢いよく描かれていて。
そして卒業してから、その当時の時間を大切に思うあまり足が遠のいてしまう。
そんな彼の背中を押す妻。
まぁ、そんな感じ?

確かに読んでいて面白いし、相変わらず漫画的な雰囲気いっぱい。
最初は「なんだかな〜」などと思ってたけど、やっぱり読んでいくうちに引き込まれていくし。
基本的に男の子はバカで、その馬鹿さ加減が愛おしいっていう。
だけど、やっぱりちょっと「なんだかな〜」って思ってしまう。
なんだろう?
有川さんには、恥ずかしいほどのラブコメを期待してしまうせいかしら?



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| 有川 浩 | 23:24 | comments(0) | trackbacks(0) |
フリーター、家を買う。
評価:
有川 浩
幻冬舎
¥ 1,470
(2009-08)

いや〜。イイですな。
こういう直球っていうかなんていうか。
ま、悪く言えばなんのひねりもないハナシなんですけど。

一浪して中流大学を卒業。
何とか入った会社は3ヶ月で辞め、自堕落なフリーター生活の男が主人公。
自尊心とか自己欺瞞とかに満ち満ちた若さで、家族のことなんて省みない。
そんな彼の母親が重篤な精神病を患っていた。
同じ家に住みながら、そんなことにも気づかなかった自分を情けなく思い、その後、立派な社会人になっていく。
まぁ、ベタなハナシですわ。
しかも母親が精神を病んだのは長年にわたるご近所づきあいが原因だとか。
ご近所中からいじめられていた母。
そのきっかけは、引っ越して初めての町内会で飲みすぎた父親のせいだと。
そんなわけないだろう……などと思わないわけでもないけど、まぁそんなモンわりとどうでもいい。

読み始めたころは、ちょっと引いてしまった。
有川サンってハッピーな小説を勝手にイメージしてるもんで、なんだこの陰鬱な感じは!!って。
それが途中から読むスピードも俄然上がってきた。
ぐうたらな男の子が、周りのことを考えることができるようになって、前向きに何かに取り組むようになって。
そうすると仕事もうまくいきだして、フリーター脱出。
そして家庭の中も、なんかいい感じになってきて。
だんだんと普段の有川さんの小説の雰囲気になってきた。

終盤には有川さんお得意の、ちょっとイラつくぐらいの奥手な恋愛も匂わせてくれて。
あ、これは読者サービスかしら。
なによりこの息子と父親との関係の、なんともいえない関係。
父親のことを腹立たしく思いながらも、やっぱりキライになれない。
なんか、とってもイライラしながらも、ほほえましい気がして。

しかしアタシ、こういうお仕事系の小説って好きだな〜。
なんだかんだあって、困ったり悩んだりしながらも、なんか前向きに仕事していこうっていう感じのもの、好き。
なんでかしら?
アタシは仕事は手段であって目的ではないと断じて思っている。
夢とか自己実現とかそんなもんとかじゃなくて、やっぱり突き詰めたらパンのため。
そりゃまぁ、長年やってるとそれなりにやりがいとか責任とかも感じたりもするけど。
けどやっぱり、なんのため?って聞かれたら、それは生きていくために必要なお金を調達するため。
逆にそんなだからかなぁ。

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| 有川 浩 | 23:24 | comments(0) | trackbacks(1) |


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