アタシが読んだ本のことなどをさらさらと……



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冬虫夏草
評価:
梨木 香歩
新潮社
¥ 1,575
(2013-10-31)

なんか根気が続かなくて、
結局最後まで読むことなく終わってしまった。
時間があるときにゆっくりと読まないと、
この静かな世界観に入りこむのは難しいみたい。


内容紹介
ここは天に近い場所なのだ――。
『家守綺譚』以後を描く、心の冒険の物語。
亡き友の生家の守を託されている駆け出し文士、綿貫征四郎。
行方知れずになって半年余りが経つ愛犬ゴローの目撃情報に基づき、家も原稿もほっぽり出して鈴鹿山中に分け入った綿貫を瞠目させたもの。
それは、自然の猛威には抗わぬが背筋を伸ばし、冬には冬を、夏には夏を生きる姿だった。
人びとも、人にあらざる者たちも……。

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| 梨木 香歩 | 11:30 | comments(0) | trackbacks(0) |
僕は、そして僕たちはどう生きるか
表紙とタイトルがちょっと印象的だったんで読んでみる気になった。
このタイトルは、どっちに転ぶのかと若干の賭けもありながら。

やたら難しい語彙を使いたがる、可愛げのない中学生が主人公のハナシ。
梨木さんらしい雰囲気かな〜などと思いながら読み始めたんだけど、
割と説教クサイというかなんというか。
楽しく小説を読もうっていう感じのものではないような。

テーマは集団の中にある個っていうような感じ?
その例としてここで出てくるのが小学校と戦争。

例えば小学校。
クラスという集団の中にあって、個人的な思いをどうするのか?
思ったことを思ったとおり表現できる子はいいが、
そうじゃない子どもはどうしたらいいんだろうか。
例えば自分を殺して黙っているのか。
そう極端ではなく、うまくやれるようになってくるんだろうか。

例えば戦争。
戦場に行くということを肯定的に捉える。
もはや国民的な集団思想。
そんな中にあって、戦争に行きたくないと主張できずにいる人。
逆に、そう主張して生き残った人。

戦争に行くのを逃れたという老人を目の当たりにして、
小学校という集団と個とを上手く調整できずにいる男の子は、どう感じるのか。

全体的に、なんとなく淡い色合いだけど、実はよく見ると意外と深い色合いだった……
というような雰囲気の小説。
梨木さんっぽいような気はするけど、ちょっとパッとしない感じもして。


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| 梨木 香歩 | 13:01 | comments(0) | trackbacks(0) |
f植物園の巣穴
評価:
梨木 香歩
朝日新聞出版
¥ 1,470
(2009-05-07)

読み始めてしばらくして気づいた。
うわっ!またファンタジー!!
梨木サンの、『家守綺譚』とか『沼地のある森を抜けて』とかと似た雰囲気。

植物園に勤める男の人が、現実と怪しい夢の世界とを行き来するような感じ。
読みながら、どこまでが現実なのかなんだか分からないようになってくる。
で、中盤以降、ボウが出てきてからはすっかりファンタジーの世界。
その夢の世界の中で、彼はとても大切なことで、それゆえに自分の意識から追い出していたことをたどっていく。
そして最後にはボウが誰なのかがわかる。
途中まではなんだかしっくりこないまま読んでいたけど、この終盤は好きかな。

全体的には鬱蒼とした湿っぽい植物たちを感じさせるような雰囲気。
これは小説全般の背景にずっと流れている。
そしてさらさらとした印象の文章がいい。
だけどやっぱり、ファンタジーはあまり得意ではないな。

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| 梨木 香歩 | 12:18 | comments(0) | trackbacks(0) |
沼地のある森を抜けて
沼地のある森を抜けて
沼地のある森を抜けて
梨木 香歩

この人が書く、押し付けがましくないさらりとした文章が結構好きかも。
それとこのちょっと長めのタイトルが気になって読んでみた。
が、結局なんだかしっくりこないまま終わってしまい、不完全燃焼の感が否めない。

一番最初の「フリオのために」という章は好き。
なんとなく生理的に好きだという雰囲気のお話。
ぬか床から子どもが出てくる?はぁ?って感じだったけど、全体的に淡いパステル風な感じがして、素直に受け入れることができた。
ところが一転して、つぎの「カッサンドラの瞳」は生理的に最悪なもの。
まぁ、これは作者の意図するところのはずで、致し方ないんだけど、これで一気にトーンダウンしてしまった。

結局彼らはなんなのよ??って思いながら読んでいったんだけど、そのぬか床のルーツの島を訪れるところあたりから、なんだかもうわけがわからなくなってきた。
っていうか酵母とか菌とか、ああいう核分裂で増えていく生き物と、動物のように生殖により増えていく生き物との違いとかその区分けとか。
そしてそれを人よりほんの少し強く思っている、男性にも女性にもなりたくないという、戸籍上の性別で言えば男性が、主人公にその島へ行くことを強く勧め、同行する。
そういうのってかなり興味がないせいか、これらの概念が出てくるあたりから、当小説に対する興味もちょっと失せてしまったのだ。
なんだか気合が足りなかったのかしらねぇ、アタシ。

そして間に「かつて風に靡く白銀の草原があったシマの話」という、別の世界でのハナシが3つほど入ってくる。
結局これも、本題のリアルタイムの話とどこでどうつながって行くんだろうと思っていたんだけど、ソレも最終的に曖昧なまま終わってしまって。

この小説、雰囲気とか文章とかキレイでいいはずなのに、なんだかアタシには会ってなかったようだ。
……残念。

内容(「BOOK」データベースより)
始まりは「ぬかどこ」だった。先祖伝来のぬか床が、呻くのだ。変容し、増殖する命の連鎖。連綿と息づく想い。呪縛を解いて生き抜く力を探る書下ろし長篇。

単行本: 406ページ
出版社: 新潮社 (2005/8/30)
ASIN: 4104299057


| 梨木 香歩 | 08:39 | comments(1) | trackbacks(1) |
家守綺譚
家守綺譚
家守綺譚
梨木 香歩

静かできれいな、ちょっと昔の日本。
古い日本家屋の留守を守ることになった男が、家の周りの木々や池、動物たちなどと繰り広げる物語。
床の間の掛け軸から、死んだ友人が出てきて語り合ったり
木に惚れられたり、キツネや狸に化かされたり、小鬼とハナシをしたり。

そんなもののすべてを、自然をすんなり受け入れるのと同じように、すっかり自然に受け入れる彼が素敵。
美しい日本語、美しい自然にさらりと触れることができるような短編集。

出版社/著者からの内容紹介これは、つい百年前の物語。庭・池・電燈つき二階屋と、文明の進歩とやらに棹さしかねてる「私」と、狐狸竹の花仔竜小鬼桜鬼人魚等等、四季折々の天地自然の「気」たちとの、のびやかな交歓の記録。

単行本: 155ページ
出版社: 新潮社 (2004/01)
ASIN: 4104299030



| 梨木 香歩 | 12:12 | comments(0) | trackbacks(1) |


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