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アタシが読んだ本のことなどをさらさらと……
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2016.08.30 Tuesday
希望荘
アタシが好きな杉村三郎サンのシリーズ。 標題の「希望荘」のほかに「聖域」「砂男」「二重身(ドッペルゲンガー)」の4編。
「砂男」では、彼がi離婚後に探偵事務所を開くまでのことも描かれてる。 前作の『ペテロの葬列』では、なんだか杉村サンが気の毒すぎてどうなることかと思ってたけど、 周りに助けられながら(振り回されながらとも言うか)ちゃんと歩き出しててホッとしてみたりして。
標題作では、死を前にした父親の言葉の謎を調べるという仕事をする杉村サン。 いろんなことが分かって感じる、その言葉のずっしりとした優しさと重さ。
どれも宮部さんらしいというか、なんというか。 優しい雰囲気のハナシなのに、やっぱりザラリとした感じが残る。 人間って弱くって優しいものだと改めて思う。
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2014.01.01 Wednesday
ペテロの葬列
アタシはこの杉村さんが割利と気に入っているけど、 このシリーズはなんていのか、宮部さんらしくないなって感じてしまう。 なんとなくだけど、がツンと印象に残らない感じ。 宮部さんといえば、長めの小節で、でもついつい読み込んでしまって、 あっという間に読みきってしまう。 あのなんか圧倒的な読ませる感の印象が強い。 それが、こういうサラリと読んでしまうのは、なんかちょっと残念な気がする。 この作品も、バスジャックの人質にされてしまったという冒頭は ちょっとわくわくしていたものの、あっという間に解決してしまって。 ところがそこから先が、どうなるんだろう?と思わせる。 表題の『ペテロ』は、自分がついた嘘を悔いて処刑されたところからきている。 悪徳商法により多くの人を欺いたことを悔い改めようと考える。 それを償おうとした。ただ、その手段が間違っていた。 悪意は伝染する。というこの本の謳い文句だけど、 う〜ん。そういわれればそうかもしれないけど、 読んだイメージはちょっとなんかズレてる気がする。 まぁ、なんだかんだいっても、さくさくと読めるし、 登場人物の気持ちの動きもいい感じで伝わるし、 決して悪いわけではない。 ただ、読むアタシが宮部さんってだけで、ハードルをあげてしまうせいなんだろう。 内容(「BOOK」データベースより) 今多コンツェルン会長室直属・グループ広報室に勤める杉村三郎はある日、拳銃を持った老人によるバスジャックに遭遇。 事件は3時間ほどであっけなく解決したかに見えたのだが―。 しかし、そこからが本当の謎の始まりだった! 事件の真の動機の裏側には、日本という国、そして人間の本質に潜む闇が隠されていた! あの杉村三郎が巻き込まれる最凶最悪の事件!? 息もつけない緊迫感の中、物語は二転三転、そして驚愕のラストへ! 『誰か』『名もなき毒』に続く杉村三郎シリーズ待望の第3弾。 JUGEMテーマ:読書 JUGEMテーマ:最近読んだ本 2010.10.04 Monday
小暮写真館
で、第一印象はまずはこの厚さにビックリ。 このホンワカした印象の表紙に、722ページも……。 とはいえ、宮部さんだっていうだけで、読めそうな気がするから不思議。 相変わらず上手です。 これだけ長い話なのに、読むのが面倒って感じにもさせずに。 展開というかテンポというか、読ませる力がスゴいんだろうなぁって。 両親と小学生の弟と4人で暮らす高校生の男の子が主人公。 彼と弟の間には実は女の子がいたんだけど、病気で亡くなっている。 幼い家族を亡くした人たちの、心のどこかがいつもちょっと痛い感じ。 そんな家族が引っ越した先は、以前写真館だった古い建物。 本来建て替え予定で売り出されていた物件にもかかわらず、 ちょっと変わった両親が気に入ってしまい、 店舗兼自宅という構造をそのまま使って暮らすことになった。 その写真館で現像されたという心霊写真を突然押し付けられて、調査をすることになる。 その過程でいろんな人たちの思いとかに触れていく。 その一方で、高校生の彼は年上の女性にほのかな恋心を抱く。 その家を紹介した不動産屋に勤める、自殺癖のある女性。 この小説、心霊写真とか幽霊とかを持ち出しながらも、 そんなふうに思わせたり、見せたりとかする、人間の心の動きとか気持ちの重さとかを感じさせる 霊的なものとかよりは、どっちかといえば人間ドラマなんだと思っている。 そして主人公の初恋小説とも言える。 出てくる人たちが、みんななんかリアルな感じがイイ。 すごく感じが悪い人だったり、変わった人だったり、いろんな人が出てくるのに、 その誰もが、絶対的にダメではないところとかがイイ。 宮部サンならではかな。 JUGEMテーマ:最近読んだ本 JUGEMテーマ:読書 2010.03.04 Thursday
英雄の書<下>
どうなんだろ? なんていうのかな。 悪いわけではないけど、なんかパッとしない感じ? 中学生が同級生を刺し殺した。 という衝撃の始まりだったのが、なんだかそこの部分が前面に出したいのかそうじゃないのか? 結局その殺人、背景にあるのはイジメできっかけが本の呪いみたいなモンってことだと理解した。 ファンタジーとして読むには、ちょっとドキドキ感が足りない気もするし。 ちょっと微妙な位置づけになってしまった。 とはいえ物語というものを中心にして(この設定がなかなか微妙なんだけど)人としての在り方みたいなことまで描こうってんだからたいしたもんだ。 都合良すぎる展開の割には、最終的にお兄ちゃんは帰ってこないし、なんだか中途半端な感じで終わってしまった。 ちょっと残念な感じが残るものの、やっぱりこれだけの厚さの本(しかも上下巻!)を、サラリと読ませる力量はさすがといわざるを得ない。 JUGEMテーマ:読書 2010.03.03 Wednesday
英雄の書<上>
こういうときは現実逃避がイチバンだということで、宮部さんのファンタジーを手にとってみた。 宮部さん、ホントすごいな〜。 ミステリから時代モノからファンタジーまで手広く書けて、そのどれもが魅力的。 今回も、アタシがあまり好きではないジャンルだと思って読み始めた。 のっけからソレっぽい文章が出てきた。 朝(あした)に一人の子供が子供を殺す世界は、夕べに万の軍勢が殺戮に奔る世界と等しい。 朝に一人の幼子が剣を収める道を知れば、夕べに数多の軍勢の進軍が止む<。 なんだか小難しい感じなんだろうか? そしてこれもまた旅するファンタジーなんだろうか? そんな予感のままページをめくると、小学生の女の子が登場して普通のリアル世界。 あぁ。現実的な話なんだわ〜と喜んだのもつかの間、なんだか妖しい世界観が。 やっぱりこのコ、闘う旅に出るんじゃん。 てか、ブレイブストーリーみたいなかんじ? などと思ってはいたけど、割とページがサクサク進むんだわ。 やっぱりこれも作者の筆力のせいかしら。 物語の世界というのをテーマにしたファンタジー。 なのでやっぱりその世界観はちょっと難解。 だけど、難しいわけじゃなくて。 すっごい面白いってわけでもないけど、割とページはサクサク進んで、あっという間に上巻読み終えてしまった。 div class="jugem_theme">JUGEMテーマ:読書 2009.06.17 Wednesday
人質カノン
あまり短編は好んで読まないんだけど、タイトルだけで読み始めてしまったからね。 しかしこの人は、人の気持ちを描くのが上手なのかな。 短い文章の中で、登場人物の思いがサラリと掬われている感じがする。 7つの短編のうち3つがイジメを取り上げている。 そしてコンビニや都心のマンションなど、人と人とのつながりの薄いところとか。 そして失恋した人とか、なんだか心がうまく晴れない人とか。 弱者っていう区分けに入る人のことをうまく捕らえている。 どれもがサラサラと読めるものだけど、何か少し読んだ人の気持ちに落とすことができる。 宮部さんならではといったところか。 JUGEMテーマ:読書 2009.04.29 Wednesday
模倣犯 下
ホントに腹立たしい。 そんな中、この下巻では孫を殺された豆腐屋のおじいさん有馬義男が一番目を引いた。 アタシは結構ミステリが好きなんだけど、いわゆるアタマのいい犯人という設定が割とある。 犯人と警察、または犯人と遺族、犯人と探偵……。 それらの対決に焦点を当てたような小説。実は割と好き。 だけどコレは、なんかもっと大掛かりなかんじ。 犯人に対峙するのは警察、マスコミ、遺族をはじめ、この小説で犯人が使う「大衆」とかも含まれる。 しかもそれらが対峙するまでにものすごく時間がかかっている。 つまり犯人に振り回され、引っ掻き回され、あるものは悪人に仕立てあげられて。 結末は結構ありがちな感じでちょっと失速してしまった。 いわゆる劇場型犯罪とでもいうのかな。 その幕を引いたのはジャーナリストの前畑滋子。 彼女は犯人の中にある負のボタンを押して破滅させる。 自分はものすごく価値のある人間だと思っているヒト。 自分は間違わない。スマートで正しくて立派だと思っている。 そんなヒトの負のボタンは、蔑まれること、見くびられること。 彼女はテレビ番組の中で対峙した犯人ピースに、「模倣犯だ」「サル真似」だという言葉を投げつけた。 それですっかり壊れる犯人。 なんかこの辺は、ちょっと冷めた感じで読んだ。 だけど、最後に犯人に対して有馬義男が淡々と語るシーンにはなんだか泣けてきた。 結局このジイさんが一番まっとうな人間のナニかを持っているんじゃないのかなって。 そういうの、大事だな〜って。 この長い長い小説は、読んでいる間中アタシの気持ちの深いところに入っていて、とっても疲れた。 そして順番を違えて読んでしまったアタシには、この話の続編というかその後の前畑滋子を描いた「楽園」で、この犯人の行く末を知っている。 なんとも言いがたい……。 日本の裁判ってなんだろう。 加害者を守りすぎなんじゃないだろうかと思うことは意外と多い。 ソレに対して被害者やその家族などへの配慮はどうなんだろう。 もちろん近年、被害者遺族に対する配慮についての働きかけは進んできている。 にしてもだ。 そして加害者の家族たち。 一瞬にして自分の人生を壊された人たちでもあって、なんとも言葉に詰まる。 というようなことを、ホントにいろいろと考えさせられた。 この分量のものをきちんと最後まで読ませるという宮部さんの力にはマイった。 だけど、欲を言うようだけど、やっぱりコレは長すぎるんじゃないのかな。 いろんな人たちの気持ちや動きを丁寧に描いているせいで、小説にハマるしキャラクターも立つんだろうけど。 そうは思うけどやっぱり長すぎるかな。 そのうち映像化されたものも観てみようかと思った。 時間の制限がある映画では、この冗長な話をどうやってコンパクトにまとめてあるのかに興味がある。 JUGEMテーマ:読書 2009.04.27 Monday
模倣犯 上
手にとってみて、その量の膨大さにまずビックリ。 上下巻ってだけでも、長いっ!って思うのに。 開いてみるとなんと2段組み。700ページを超える。 これが2冊??そりゃ長いわ。 とはいえ読み出したら例のごとく止まらない。 寝不足必至というヤツで困りモノなんだけど、近頃寝つきが悪くて夜中にもまた起きてしまうという睡眠不調のため、ちょうどいい。 どうせ眠れないなら、ムリして寝ようとしていらいらするよりは、ワクワクしながら本読んでるほうがずっと健全。 で、読み始めたんだけど、これはもう広く深くと手を広げていて、そりゃ長い長い小説になっちゃうわなって感じかな。 次々と女性を殺してアジトの山荘に埋めているという恐ろしい犯罪を取り扱ったもの。 だけど、登場人物の背景なんかをしっかりしっかり描いている。 犯人にいたっては、もう幼少のころからの物語を延々と描き、そしてその犯行についても……。 時には気が重くなるような話もあったりするものの、やっぱりページはどんどん進む。 ここでとても気になるのが、別の事件で家族を惨殺されたった一人生き残った高校生の真一クン。 彼はこの先、どんなふうに生きていくんだろう。 そして孫娘を殺された豆腐屋のおじいさんがとっても気になる。 この二人、下巻でどんな動きを見せてくれるのか楽しみ。 ……そうそう。 アタシがこれを読むきっかけとなった、キーマンの前畑滋子については、まだまだメインで出てきていない。 っていうかところどころメインでは出てきてるんだけど、今のところ中心人物にはなりえていない。 読み手のアタシには、上巻を読んでいるうちに既に犯人も分かっている。犯行も分かっている。 犯人は誰なのかを考えるミステリじゃない。 その犯人に被害者は、記者は、警察は、どうやって近づいていくのか。 そしてそのとんでもない犯人とどうやって向き合い、対決するのか。 ってことで、さっそく下巻に移ります。 JUGEMテーマ:読書 2009.04.25 Saturday
楽園 下
こういうのって上下巻まとめて手元に置いておいてから読み始めないと、上巻読み終わったあと途方に暮れますな。 まぁ、いろいろと不可解なものをたくさん抱えながら下巻に向かったワケです。 で、やはり宮部さんは読ませてくれる。 ともすればダルくなってしまうような長い作品なんだけど、きちんとページを進めさせてくれる。 だけど結局最後まで読んで、なんとなくちょっと消化不良な気分が残ってしまった。 そもそもこのタイトルの『楽園』というのも、なんとなく「へぇ〜」とか「ふぅ〜ん」とかいう感じ。 全く意に沿わないわけではないんだけど、なんだか気持ちにストンと落ちる感じじゃなくて。 それからいろいろなできごとが次々と出てきてそれぞれ解決したり解釈したりしていくんだけど、なんか残ってない?っていうような。 ちょっともやっとした感じの残るものだった。 もちろんテーマのせいもあるのかもしれない。 親が自分の子供を殺すというとんでもないけど、全くないわけじゃない事件。 どんなに親が子供のことを思っていても伝わらなくて、どんどんと悪いほうへ向かう子供。 そんな子供に対して、親は一体どうすべきなんだろう? 作中にも出てきたけど、一切の縁を切って放っておけというんだろうか? または強制的な監禁とかで一生縛っていけばいいというんだろうか? それともその子供のことも周りのことも考えて殺してしまえばいいというんだろうか? そんな答えのないことを描いたものなので、こうしてモヤモヤした感じになるのかもなぁって思った。 この小説にはどうしようもなくダメな人間が出てくる。 そしてとってもイヤな人間も出てくる。結構いっぱい。 こういうのって、ややもすれば読むのが憂鬱になったりもするんだけど、ここでは亡くなった少年の等クンとそのお母さんがいることで免れた。 天使みたいな子供と、亡くなったその子をとても大切に思っている、素晴らしく美しい心を持った母親。 彼女のキャラクターは、この小説にはなくてはならないだろうし、こういうヒト、やっぱり周りにいてほしいと願う。 そして主人公の滋子サンについては微妙な感想。 なんせその9年前の事件で彼女がどういう思いをしたのかが、最後まで読んでも結局アタシには分からなかった。 そのせいで、なんだかこのキャラクターがちょっと空回りした感じ? なぜそこまで図々しく首を突っ込むのかしらん。などと思ったりもしたし。 などといろいろと書いたけど、これはきっと宮部サンが書いているということだけで、読むアタシのほうのハードルがぐんと上がっているせいだと思う。 とても面白い作品だと思うし、登場人物もとても深く描かれているし、結末もイイ。 これだけの分量のものをこれだけぐいぐいと読ませることが出来るなんて、そうそうできるもんじゃないだろうと思う。 なんせアタシ、途中で「ついてけない……」と挫折した小説がいくつもあるし。 やっぱり本当に力のある(と読み手であるアタシが思っている)作家って、どうしても過度の期待がかかっちゃってタイヘンだわな〜。 と思いつつ普段は読まないあとがきみたいなの読んでみた。 なんとナゾの9年前の事件って「模倣犯」のことらしい。 げげっ!読んでないし。 あまりにも売れた作品だったせいで、なんとなく読みそびれてしまっていたもの。 ってことでさっそく読んでみることにする。 JUGEMテーマ:読書 2009.04.24 Friday
楽園
で、宮部サン。 このヒトはやっぱり力があるなぁ。 上下巻だなんて、近ごろ気力体力ともに減退中のアタシにはツラそうな気がしたりもしたけど。 続きが読みたいときちんと思わせてくれるって、それだけでスゴいと思う。 9年前に世間をにぎわせた事件に関わったルポライター。 その後静かに暮らしていた彼女が、小学生を事故で亡くした母親からちょっと変わった依頼を受ける。 事故で無くなったその子供が持っていたかもしれないという不思議な力。 そしてそこから繋がったのが住宅火災が起きたその地面から出てきた死体。 両親が娘を殺害して我が家の地下に埋めていたというビックリな事件。 今のところまだ、その9年前の事件の全貌も明らかにならない。 そしてその子供が持っていたという不思議な力の真偽も。 そして殺害した我が子を自宅に埋めていたという夫婦の事件も。 いろんなものが分からなくてモヤモヤしつつも、気持ちよく読み勧められる。 これは作者の筆の力かな。 では、下巻に移る。 とても楽しみ。 JUGEMテーマ:読書 |
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