アタシが読んだ本のことなどをさらさらと……



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ニセモノの妻
評価:
三崎 亜記
新潮社
¥ 1,728
(2016-04-22)

このヒトの描く独特の世界観は相変わらず。

「終の筈の住処」「ニセモノの妻」「坂」「断層」の4作。

一見ごく普通なのに少しだけ歪んだ日常が、ものすごく不穏な感じにさせる。

 

仮想現実というには、リアリティがあって、でもありえない世界。

標題作は、『突発性真偽体分離症』という、ニセモノの自分が存在してしまうという架空の世の中が舞台。

妻が突然、「自分はニセモノかもしれない」と言い出したら……。

それまで一緒に暮らしていたホンモノの妻と、いま隣にいるニセモノの妻。

違いなんて分かるのかしら。

ここでは人間のことをそう描いているけど、実際のところ何でもそうかもしれない。

 

 

 

 

 

 

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| 三崎 亜記 | 17:28 | comments(0) | trackbacks(1) |
逆回りのお散歩
評価:
三崎 亜記
集英社
¥ 1,470
(2012-11-26)

地方の自治体の統合をめぐる反対派と賛成派との攻防。
それらはネット上という架空でいて、実在する人たちの手で行われている。
でもそれらはなかったことのように扱われたり。

三崎さんのこれまでの小説もだいたい読んでいるけど、
結局その設定になじめないまま今に至る。
つまり作者の小説って、アタシにはどうも合わないようだ。

文体は読みやすくて割といい。
描こうとしているテーマもそのころの時事問題を扱っていたりで、嫌いじゃない。
なんせ設定なんだろうな。
架空の世界というかなんというか。
デビュー作『となり戦争』の設定は、変わってて面白いけど、
なんだかよく分からんな〜って思ってた。
で、今もなお同じ感じ。なんだかよく分からないまま。
この設定がストンと理解できれば、面白いさろうなと思うのに残念。

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| 三崎 亜記 | 22:58 | comments(0) | trackbacks(1) |
海に沈んだ町
評価:
三崎 亜記,白石 ちえこ
朝日新聞出版
¥ 1,575
(2011-01)

デビュー作の『となり町戦争』からずっと持ち続けている、作者独特の世界観。
それはむしろ色濃くなっていっているようにも思える。
この作品もそう。
ありえないハナシなんだけど、気がつけば周りがこんな世界になってたりして。
そんなふうにふと思ってしまうような、ちょっとシュールな世界。

これは少しずつ何かがつながっていくような、短編の連作。
どれもがリアルとはちょっとズレていて。
だけど、そのズレがちょっとなのか、ていうか本当にズレてるのか。
読後感はなんともいえない、胸がざわつくような不穏な感じがかすかに残る。
実はアタシが今住んでいるこの町も、ちょっとゆがんだ世界だったりして。
そんなそこはかとない不安を感じてしまうような。
なので、本を読んで爽快な気分になろうってときには避けたほうがいい一冊。


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| 三崎 亜記 | 21:57 | comments(0) | trackbacks(0) |
廃墟建築士
評価:
三崎 亜記
集英社
¥ 1,365
(2009-01-26)

三崎サンらしい世界観というかなんというか……。
4つの短編集だけど、どれもが建物をテーマにしている。
意思なんか持たないはずの無機物質が、本来は意思なり何なりを持っていたとしたら。
だけど、やっぱりアタシにはこの世界観はちょっとキツいな〜。
なんかどうしても、入り込んでいけない。
それなのに、作者の新刊に気づくとつい読んでしまうのはなぜだろう??

七階闘争
自殺や家事や殺人が、たまたま建物の7階で立て続けに起こった。
そして自治体は、その町中の7階を無くす方針を出した。
そして7階の住人たちは、7階を守る市民運動をはじめる。
……なんじゃそりゃ??作者の不思議ワールドが早速全開かと思いながら読んでいった。
7階が6階と8階の間にあるというのは、あるときそうなっただけのことだという。
1階も2階も7階もそれぞれ意思を持っているという考え方はどうなんよ?
まったく意味が分からない……と思いつつも、ふといろんなことを考え始めてしまった。

廃墟建築士
廃墟というものを文化財的に扱う。
廃れてしまった廃墟になるのではなく、そもそも廃墟を作るという世の中。
……これもまた意味がなかなか理解ができないんだけど。
廃墟を作ることへの思いとか、そういうのはひしひしと伝わってくる。

図書館
今度は図書館を調教するというオハナシ。
もうここまでくると、どんな設定も驚かない。
図書館の本たちは意思を持っていて、そしてヤツらは羽ばたき、飛ぶことができる。
本来はこの本たちは空飛ぶ野生生物(生物じゃないか)だったという。
それがいつのまにか、棚に静かに並ぶばかりの単なる本になってしまった。
それを調教して、観客に見せるという。
設定は確かに現実離れしてるけど、人間関係とかもうまく掴めて、なかなか面白かった。

蔵守これはもう感想が書けない。
三崎サン、ゴメン。
意味不明。

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| 三崎 亜記 | 22:50 | comments(0) | trackbacks(0) |
鼓笛隊の襲来
鼓笛隊の襲来
鼓笛隊の襲来
三崎亜記

この作者は独特の世界観を持っていて、今回もそれがふわりと発揮されている。
描かれているのは今ここにある社会であるにもかかわらず、どこかちょっと奇異なものが混ざった感じのもの。
どこか軸が一本ずれて、別次元に入り込んだ感じの短編が9編。
どれもとても短いもので10分ほどで読めてしまう。
だけど、割とどれも印象に残っているのが不思議。
実はこの作者の小説は、短編のほうがしっくりくるのかもしれない。

標題作の「鼓笛隊の襲来」は、最初なんのことだか理解ができなかった。
鼓笛隊を台風に置き換えてこれにハーメルンの笛吹き(だっけ?)という民話をベースにしてみたら、こんなんなりました〜って感じの短編。
50年ぶりに大規模な鼓笛隊がやってくるというので避難勧告が出される中、自宅でそれをやり過ごそうという家族。やり過ごし方が、なんだかとってもいい感じ。
そしてその中で人間関係を少し掘り下げている。
これはなかなか巧いのかも。

自分が無くしたモノに気づかないことってよくあるけど、これはモノだけに限るのか。それが記憶だったら?というようなことを考えさせられるようなのもあったし。
本当の自分と外での自分。切り替えるために覆面を被りはじめた人たち。
新興住宅地にようやくできた滑り台は、本物の象さん。
校庭に突然現れた家。だけどそれは30年前から確かにそこにあったもの。
というような、ちょっと変わった人やモノが描かれている。

全体的には静かで落ち着いたトーン。
そして喪失感っていうのかな、諦めっていうのかな、すべて受け入れる感じっていうのかな。そういう雰囲気が底辺に漂っている。
だけどそのくせ、暗いわけでも後ろ向きなわけでもないところが巧い。
見ているものと見えているものは違う。
見る人によって違うのはもちろんだろうけど、同じように自分がみたとしても、時間の流れや気分によってそれはまったく違っている。
そんなことが全体的に淡々とした流れの中で描かれている短編集だった。

そういえばアタシ、昔から想像力が豊かな子どもだった。
例えば色。
アタシが赤だと思っている色のことを、周りの人も赤だと認識している。
だけどこれが果たして同じように見えているんだろうか?
実はまったく違う色に見えていて、それをそれぞれが「赤」だと認識しているんだとしたら?
これが色だけじゃなくて、ナニにでも当てはまるんだからタチが悪い。
子どものころはそんなことをしばしば考えたものだ。
これ読みながら、そんなようなことを、ふと思い出した。

商品の詳細
■商品の内容 
[要旨]
戦後最大規模の鼓笛隊が襲い来る夜を、義母とすごすことになった園子の一家。避難もせず、防音スタジオも持たないが、果たして無事にのりきることができるのか―(「鼓笛隊の襲来」)。眩いほどに不安定で鮮やかな世界をみせつける、三崎マジック全9編。『となり町戦争』の著者、1年4ヶ月ぶり待望の新刊。
[出版社商品紹介]
表題作のほか、「日常生活のすぐ隣に存在しそうな不思議な亜空間へ誘う」書き下ろし1編を含む9編のファンタジー短編集。

単行本: 205ページ
出版社: 光文社 (2008/3/20)
ISBN-10: 4334926010
ISBN-13: 978-4334926014
発売日: 2008/3/20
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| 三崎 亜記 | 11:31 | comments(4) | trackbacks(5) |
失われた町
失われた町
失われた町
三崎 亜記

う〜ん……。
これはキライなタイプではないはずの小説のはずなんだけど、やっぱりなんていうかダレてしまうような。
つまりちょっと退屈な感じかな。
SFっていうくくりもできるかもしれないし、個人的にSFは好きではないのだが、それにしても……。
恩田陸のなんだっけ?あれ?タイトルが……。ロミオがどうだかってやつ。
あれなんかも訳がわからない世界だけど、それでもなんていうのかなぁ引き込まれちゃう感アリ。
何が違うんだろうなぁ。

この三崎さんの小説はこれが3冊目のはずだけど、どれも面白い発想をされる方だなぁとは思いつつ、小説自体はイマイチなイメージ。
今回は1冊目の「となり町戦争」を連想させる小説。
あれを読んだときも思ったけど、いったい何がどんなふうに起こっているのかがぜんぜん解らない。
まぁ、それが意図されたものであることはわかるけど、やっぱりそれじゃ読んでいて面白くないのよねぇ。
あー。あとなんかせっかく一つの核を中心にいろんな人たちが絡んでいるのに、なんとなくしっくりと落ち着くところまでいかなかったのかしら。
章ごとになんかちょっとバラバラな感じが残っちゃったね。

とはいえ最後まで読んでみて、やっぱりいくつかの言葉はアタシの心にストンと落ちた。
自分が消えることがわかっていても、その瞬間まで自分でありたい。
その瞬間まで生きていたい。
強くて優しい人たちがたくさん出てきて、ちょっと励まされた気がした。


内容30年に一度起こる町の「消滅」。忽然と「失われる」住民たち。喪失を抱えて「日常」を生きる残された人々の悲しみ、そして願いとは。大切な誰かを失った者。帰るべき場所を失った者。「消滅」によって人生を狂わされた人々が、運命に導かれるように「失われた町」月ケ瀬に集う。消滅を食い止めることはできるのか?悲しみを乗り越えることはできるのか?時を超えた人と人のつながりを描く、最新長編900枚。

単行本: 428ページ
出版社: 集英社 (2006/11)
ISBN-13: 978-4087748307
ASIN: 4087748308


| 三崎 亜記 | 11:23 | comments(0) | trackbacks(0) |
バスジャック
バスジャック
バスジャック
三崎 亜記

これはなんだろう。
ジャンルでいけばSFにでも分類しちゃうのかな。
もしくはファンタジー?
ありえないけど、ひょっとしたらアリかも??
みたいな世界を、ちょっと醒めた感じの文章で、
淡々と書いている感じ。
前作「となり町戦争」もそうだったけど、
非現実的なことを現実的に書くんだな。

短編が7つぐらいだったっけ?
中でも短いのは2ページぐらいという超短編。
残念ながら評価の高い表題作「バスジャック」は
アタシ的にはいまひとつ。
強いて言えば「送りの夏」という最後の作品が好きかな。

ただどれも現実とは別の世界のことが書かれているんだけど、
それなりに絵がイメージできるところがスゴいのかも。
だけどどれも、結論がないっていうのかな。
それでどうなったの?とか
アレは結局なんだったの?とか
そういうのが、そのまんま残る。
そういうところを想像させておいて、
その想像の中のふわふわしたような雰囲気を
楽しんでくださいな〜みたいな
それがこの作者の作風なんだろうけど、
アタシはやっぱりすっきりしないかも。

228 p
集英社
ISBN: 4087747867 (2005/11/26)

あの『となり町戦争』に続く衝撃作!
話題のデビュー作に続く注目の第2作。
バスジャックブームの昨今、人々はこの新種の娯楽を求めて高速バスに殺到するが…。
表題作他、奇想あり抒情ありの多彩な筆致で描いた全7編を収録。



| 三崎 亜記 | 23:29 | comments(0) | trackbacks(0) |
となり町戦争
となり町戦争
となり町戦争

「となり町との戦争を始めます」
なんか期待感高まる始まり方だと思う。
これと、タイトルとで、ぜひ読んでみたいと思った。

二つの地方自治体が、公共事業のひとつとして戦争を始めた。
そこの住人である主人公の『僕』の目を通した戦争が描かれている。

町の広報紙に「となり町戦争」のことが載っていた。
それだけじゃ、もちろんリアリティはない。
ところが銃声も爆音もなにも聞こえない中、
住人にとって実感なんて沸くわけないだろう。
第一、町の広報紙に掲載したところで、
戦争という公共事業に対して、
住民がどれだけわかっているのかなんて計れない。

ところが『僕』が偵察員に任命される。
ここからは役所の手続き。
書類、ハンコ、上司と部下……そんな一連の仕事が
事細かに描写される。
役所の仕事の固さをここで強調したいのだろうが、
そこのところを扱った話はほかにもあって
いまではもう新鮮味が薄い気がする。

その後、役所の女性職員と偽装結婚みたいな形で
相手町に転居し、偵察作業を続ける。
そんな戦争の真っ只中にあって、
それでもやはり戦争を実感することができない。
その感じは夢の中みたいなものかな。

ところがある夜、戦争の実感を垣間見ることが起きる。
それでもやはりそれは、どことなくヒトゴトのようで、
あとで思い出してもなんかドラマみたいにしか思えない。
そういう感じはなんとなく分かる気がする。
もちろんアタシがわかるっていうのは戦争ではなくて
事故にあったときのこととか、そういう一大事のときのことだが。

結局、この本では最後まで、血が流れたり、
銃声がしたり、爆音がしたり……。
そういったリアルな描写は何一つない。

う〜ん。
さらさらと読むことができるし、それなりに面白い本。
だけど、やっぱり期待が高すぎたのか、
いろんな意味で残念な感じが残ってしまった。


| 三崎 亜記 | 12:46 | comments(0) | trackbacks(2) |


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