アタシが読んだ本のことなどをさらさらと……



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イノセント
評価:
島本 理生
集英社
¥ 1,728
(2016-04-26)

久しぶりに島本さんの繊細な感じの本でも読んでみよう。

ってことで選んだんだけど。

なんだろう。

ちょっと違和感が。

 

不幸で美しい女性が、会社の経営者とカトリックの司教との間でフラフラするハナシ?

って書くと身も蓋もない感じになってしまうけど。

生い立ちもそうだし、震災で婚約者を亡くしたり、シングルマザーだったり、

なんとなく薄幸な感じの出来事をこれでもかと盛りつつも

の人たちにとても大切にされて生きてるって感じがして。

読みながらこの女性のことをあまり好きになれなかったせいかもだけど。

最終的に男は女としてしか見ないっていう、諦念感とかかな。

そのせいか、若干官能小説みたいになってしまってたりして。

 

まぁ。最終的にはハッピーエンドでよかったね〜ってかんじ。

 

 

 

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| 島本 理生 | 12:47 | comments(0) | trackbacks(0) |
よだかの片想い
評価:
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顔に大きなあざのある女性。
子供のころから、そのせいでいろんな想いをしながら、芯のある強い女性に育った。
そのあざをきっかけに出版本への協力をし、ライターと知り合う。
彼との関係を通して、成長していく女性を描いたもの。

全体的にキレイにまとまった印象。
もちろん悪くはない。
女性の強さもステキだし、相手の男性の正直さも好きだし。
そして何より前向きな感じがいい。
ただこの主人公が強すぎるところは、ちょっとアタシにはついてけないところがあるかな。

顔のあざをとおして社会を見るという描き方をしているが、
誰にでも少しは当てはまるものがあるのではないかと思う。
自分がコンプレックスに思っていることと、
周りがそれを「カワイソウ」と思っていることって、
ちょっと違ってたりすることもあるから。

サラサラと読めて、後味も悪くない。
そして正直さと強さと前向きさと……。
ちょっと自信を失くし気味のときなんかにいいかも。

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| 島本 理生 | 12:52 | comments(0) | trackbacks(0) |
アンダスタンド・メイビー<下>
上巻ではハッキリしなかった、彼女のあの不安定さとかの真相が描かれている。
なんだろうなぁ。
宗教とか児童性虐待とか、かなりヘビーなところに入り込んでしまった。

一人東京に出てきて、中学生のころから手紙のやり取りを続けているカメラマンの師匠のもとでアシスタントを始める。
平和な暮らしの中で、中学生のころ好きだった、ほんの少しだけ付き合っていた弥生クンと再開する。

だけどその弥生君との関係も上手く行かなくなる。
理由は……なんなんだろう。
自分だけの神様でいてほしいという彼女の願いから。


人はみんないろんなものに心を痛めながら、
それでも普通の顔して暮らしてるんだよなぁ。
などと思いながら読んでいたんだけど。




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| 島本 理生 | 13:01 | comments(0) | trackbacks(0) |
アンダスタンド・メイビー
島本理生サン。久しぶりに読むな〜。
ていうか久々なせいかもしれないんだけど、島本サンが書くのってこんな色合いだっけ?
なんかね。もやもやした感じ。
主人公が中学生だからかな。
いわれののない苛立ちとか不安感とか。
そういうのがもうバーンって前面に出てきてしまってて。

学校にも家にもなんとなく居場所がなくって。
とうとう非日常な場所に踏み出す。
そこにはソレまで知らなかった異性がいて。
彼のことはどこまで信じていいのか、いけないのか。

なんていうのかな。
終始ゆれてる感じのコ。
不安定で、思い切りがいいのか悪いのか。
読みながら、どうにも落ち着かない。
あぁ。逆にアタシすっかり落ち着いてるんだな〜って。

結局、学校も辞めて家出をし、東京へ飛び立つ。
あったことのない、でもずっと長い間ファンで手紙のやり取りを続けていた写真家を訪ねて。

下巻に続く。

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| 島本 理生 | 23:23 | comments(0) | trackbacks(1) |
あられもない祈り
評価:
島本 理生
河出書房新社
¥ 1,365
(2010-05-13)

島本サン、久しぶりに読んだんだけど、こんなんだっけ?
自分が勝手に持っている印象とのギャップにめちゃくちゃ戸惑ってしまった。
なんていうんだろう。
ちょっとなんだか壊れた感じのする主人公。
不安定というのでもなく、心の病というのでもなく。
なんか壊れている。

好きな人が別の女性と結婚してしまった。
だけど、その後もその相手との関係は続いていて。
しかも、彼女はまた別の男と同棲していて。
結局そのまま不倫相手との関係は続き、どうしようもない男である同棲相手とも別れられず……。

暗いっていうのか、音がしないっていうのか、そんな雰囲気。
しかも登場人物の誰にも共感できない。
なんだかとっても残念な気分ばかりが残ってしまった。

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| 島本 理生 | 23:01 | comments(0) | trackbacks(0) |
君が降る日
評価:
島本 理生
幻冬舎
¥ 1,365
(2009-03)

島本サン、久しぶりに読んでみようかと。
表題作は2連作になっていて、暗く澱んだ場所にいる女の子を描いている。
彼氏が突然、交通事故で亡くなった。
うっわ〜。これはいきなり重そうなモン読み始めてしまったな〜と思った。
彼氏を亡くしたこの子もそうだけど、その彼氏の母親やその幼い弟の動きもまた切ない。
その事故のときに車を運転していた彼の友人である五十嵐さんに至っては、なんだか切なすぎて……。

彼氏を亡くしてからすっかり気力を無くして大学も休校し、それでも彼氏の母親が営んでいる喫茶店に毎日顔を出す。
こういう状態って、もう自分ではどうしようもないんだわな。
そんな彼女が、今はもういない彼のことを思いながら、でも前に進まないといけないとも思いながら生きている。
そして実際には、大学に復学したあとに彼氏らしき人とも出会ってみたり、でもやっぱりそこから前に進めなかったり。
それでもやっぱり生きてるんだから、前向いて歩いていこうや的な感じで終わるのかと思いきや、そんな明るい結末にはならない。
彼女はこの先もずっと亡くしてしまったものを抱えながら、暗い空間みたいな中に気持ちを残したまま生きていくんだろうか。
というような切なくいオハナシ。

つぎの『冬の動物園』は、彼氏に振られたばかりの女性が、なんと年下の男の子と仲良くなるというラブストーリー。
なんともほほえましい感じが素敵。
いつも彼氏からの連絡を待って、彼氏のためだけに自分の時間を空けておくような女性。
就職先でさえ、そんな彼との結婚を考えて選んだというような。
そんな彼女が突然別れを告げられる。原因はカンタン。「好きな人ができた」と。
いじいじと引きずっている彼女のことを、強引に手を引いて外の世界へ連れ出したのは高校生の男の子。
正直言って読んでいて、表題作が明るくなくて良くも悪くも島本サンらしい男性(ここでは五十嵐サンね)が描かれていたので、ここにきて森谷クンのキャラクターがうれしかった。
一緒に動物園に行って、一日を一緒に過ごして、それまでの彼氏と自分との関係とを比べ始める。
読みながらニッコリとしてしまうような、かわいい恋愛の始まり。

最後の短編は『野ばら』。
これは切ない。とっても。そしてアタシの好きな感じ。
とても仲がよくて家にもよく遊びに行くようなクラスメイトの男の子。
周りは二人が付き合っていると思っているようだが、本人は違うと思っている。
むしろ彼の兄のことを少し気にかけてみたり……。
ところが二人の兄弟が結婚するということになって、自分の気持ちに気づく。
……なんて切なくて淡い恋なんでしょう。
谷川俊太郎さんの『あなたはそこに』という詩の一部を引用している。
この詩で、二人の関係とひっそりと傷ついていた彼の気持ちを表している。

この詩のことと、あと『野ばら』でアタシが好きな映画を出してきたところで、島本サンが気に入って、めずらしくあとがきまで読んでみた。
そしたらば、この谷川さんの詩がとてもすばらしいと絶賛しているではないか。
全部を使うなんて滅相もない的な感じで。
ってことで、探してみた。
男女の微妙な関係と、月日の積み重ねを感じるような詩。
あぁ。この短編の内容を濃縮するとこんな感じになるのかな。

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| 島本 理生 | 21:53 | comments(0) | trackbacks(0) |
波打ち際の蛍
波打ち際の蛍
波打ち際の蛍
島本 理生

なんともまっとうな恋愛小説ではないですか。
ものすごく繊細で不器用な恋愛。
ちっとも前に進めなくて、進むことを自ら怖がって。

元彼からのDVのせいで心を痛めてしまい、静かに生きている女。
彼女が出会った心優しく折り目正しい成年に気持ちが傾く。
そのことで少しずつ社会に戻れそうな、でも戻りたくないような。
キレイでやさしい恋愛小説です。
たまにはこういうキレイなものも読むべきだな。アタシ。

内容紹介
川本麻由はかつての恋人によるDVで心に傷を負い、生きることに臆病になっていた。
ある日通院先で植村蛍に出会い、次第に惹かれてゆくが…
どこまでも不器用で痛く、眼が眩むほどスイートな恋愛小説!!

商品の詳細
単行本: 203ページ
出版社: 角川グループパブリッシング (2008/7/31)
ISBN-10: 4048738739
ISBN-13: 978-4048738736
発売日: 2008/7/31

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| 島本 理生 | 17:40 | comments(0) | trackbacks(1) |
クローバー
クローバー
クローバー
島本 理生

男と女の双子ってこんなんなのかな?
顔は似ていて、性格は真逆。
二人で暮らしていて、別の大学に通っている。
まずこの状況が今ひとつ想像しがたい。

最初は姉の恋愛に振り回される気弱な弟の話かな〜と思ってたんだけど。
だんだんと冬治クンの恋愛の話、生き方の話に変わっていく。
自分にちっとも自信が持てなくて、でもそこから出て行こうともしなくて。
分かるな〜って思ってしまって。

迷ってばっかりの彼が、自分のことを自分で決断をする。
簡単に言ってしまえばそんだけの話なんだけど、その間の気持ちの揺れ具合とか周りの人たちの言動とかが、ちょっと好き。
彼の父の言う言葉が、重くて暖かくていい。
そして決断のきっかけとなった彼の彼女が素敵。
強くて弱くてまっすぐで分かりやすくて聡明な感じ。

人は必要なときに必要な人と出会って、必要じゃなくなったら離れていくんだそうだ。
気が枝を伸ばして葉をつけて、やがてその葉を落とすように。
そうなのかもしれない

出版社からのコメント
世界はうつろい、大切なものさえ変わってゆく??それでも一緒にいたいよ。
ワガママで思いこみが激しい、女子力全開の華子。
双子の弟で、やや人生不完全燃焼気味の理科系男子冬冶。
ふたりの恋と未来は???
キュートで痛快、やがてせつない恋愛長編。

単行本: 259ページ
出版社: 角川書店 (2007/11)
ISBN-10: 4048738178
ISBN-13: 978-4048738170
発売日: 2007/11
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| 島本 理生 | 21:49 | comments(0) | trackbacks(0) |
あなたの呼吸が止まるまで
あなたの呼吸が止まるまで
あなたの呼吸が止まるまで
島本 理生

小学6年生の女の子が主人公。
ちょっと変わった環境で大人に囲まれてすごしている彼女が、大人になっていく過程が描かれている。

彼女の父、その友人など、「子ども」として描かれている途中までの様子は、心ひかれる感じ。
その後、この本の紹介でよく出ている「突然の暴力」というのが出てくる。
これってどうなんかなぁ。
なんだかこのあたりでちょっと読む気が萎える気がした。
主人公のあの年代というか、繊細ででもしたたかで守りたいのか守られたいのか……。
そういうものがあるできごとでバランスを崩すっていうのところが核になってるんだろうけど、こういう形じゃなくてもよかったんじゃないのかなぁ。

学校での彼女の様子もここでの彼女の立ち位置も理解できる。
そして彼女が尊敬し、憧れてさえいた父の友人との関係。
それがおかしくねじれたことで、子どもとしての彼女自身が揺らぐ。

周りの大人や友人などとの関係から、自分を取り戻す過程がやさしくていい。
このコの父親がとっても素敵。
まぁ、現実的ではないかもしれないけど、こういう生き方ができる人ってものすごくカッコいいし、あこがれちゃう。
彼が娘をどれだけ大切にしているのか。
っていうか、彼が周りの人たちに接する感じがすごくイイ。

そして学校の中で心を許すことができる数少ない友人の2人。
彼らの存在があってこそかも。
彼女が田島君にした「おねがい」。
切なくて、でも前向きで。
このくだり、結構好き。

出版社 / 著者からの内容紹介
十二歳の野宮朔は、舞踏家の父と二人暮らし。
夢は、物語を書く人になること。
一風変わった父の仲間たちとふれ合い、けっこう面倒な学校生活を切り抜けながら、一歩一歩、大人に近づいていく。
そんな彼女を襲った、突然の暴力。
そして少女が最後に選んだ、たった一つの復讐のかたち――。
『ナラタージュ』から二年、新たな物語の扉が開く。

単行本: 187ページ
出版社: 新潮社 (2007/08)
ISBN-10: 4103020326
ISBN-13: 978-4103020325
発売日: 2007/08



| 島本 理生 | 12:43 | comments(0) | trackbacks(0) |
大きな熊が来る前に、おやすみ。
大きな熊が来る前に、おやすみ。
大きな熊が来る前に、おやすみ。
島本 理生

3つの短編。
どれもが恋をしながら、どこかちょっとひいた感じで自分を見ている女の子が主人公。
どの子もなんとなく地味で、ちょっと臆病で……。
こういう女の子、好きだなぁ。っていうかアタシには感情移入しやすい。
なんか、なんていうのか、こういう危うい感じの気持ち、わかるような気がする。

「大きな熊が来る前に、おやすみ。」
一緒に暮らしている彼。
普段は優しい彼から、一度暴力を受けた彼女は、そのことを忘れられずにいる。
好きだけど、なんとなく違うっていうのかな、相容れない相手。
お互いが変わらないと一緒に暮らしていくのは無理かもしれない。
そんな不安定な気持ちのまま彼との日々はなんとなく平和に過ぎていく。
このなんていうのか不安でなんか気だるい感じ、とてもよくわかるなぁ。
人間ってさぁ、みんな違うから。
長く一緒にいると、気になるところ、イヤだと思う小さいこととかが増えていく。
それでもなお、それを差し引いて有り余る気持ちを自分で見つけられればいいけど、どうなんだろう……と思いつつも、なんとなくズルズルといってしまうんだなぁ。
今のアタシがそうだ。
どっちを向いて進むのがいいのか。
この短編では前を向いている。素敵だわ。

「クロコダイルの午睡」
まったく育ちが違う男。たいして親しいわけでもなく、なんとなく苦手だと思っていた男。
お金持ちで何の苦労も知らずにオトナになったような男。
だけどちょっとしたきっかけから彼との距離が短くなる。
彼は思っていたとおりに、いわゆる幸せな人でだけど自分でそれをちゃんとわかっている人。
そしてその彼にはかわいい彼女がいて……。
この最後の彼女の行動は、アタシにはちょっと理解はできないけど。
でもこのだんだん近くなっていく感じがいいな。

「猫と君のとなり」
これもまた虐待だ。
以前付き合っていた彼に、飼っていた猫を虐待された女の子。
恩師の葬儀で久しぶりに会った後輩との恋が始まる。
だけど元カレのトラウマのせいか、彼女の性格のせいか、どうにも腰が引けてしまう女の子。
う〜ん。わからなくもないなぁ。
恋が始まるまでのあの感じって、やっぱり素敵だと思う。
できればそれを素直に受け入れるっていうか、すっとその恋に入っていけるような女でありたいと思う。

出版社 / 著者からの内容紹介
徹平と暮らし始めて、もうすぐ半年になる。だけど手放しで幸せ、という気分ではあまりなくて、転覆するかも知れない船に乗って、岸から離れようとしている、そんな気持ちがまとわりついていた――。新しい恋を始めた3人の女性を主人公に、人を好きになること、誰かと暮らすことの、危うさと幸福感を、みずみずしく描き上げる感動の小説集。書き下ろし1編を併録。

内容(「MARC」データベースより)
私の秘密、彼の秘密。2人で暮らすという果敢な冒険を始めてみた恋人たち-。3人の女性を主人公に、人を好きになること、誰かと暮らすことの危うさと幸福感を、みずみずしく描き上げる、優しくて、とても真剣な恋愛小説。

単行本: 201ページ
出版社: 新潮社 (2007/03)
ISBN-10: 4103020318
ISBN-13: 978-4103020318


| 島本 理生 | 21:41 | comments(0) | trackbacks(2) |


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