アタシが読んだ本のことなどをさらさらと……



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ビッグデータ・コネクト
これはオモシロかったな〜。
随分と前に週間ダイヤモンドかなんかで紹介されていたモノ。
以前なら、即効で探しにいっただろうに、気になってから数ヶ月たってやっと…。
この読書欲の低下というかスピード感のなさとか。
我ながら笑える。

で、内容なんですが、これはほんとタイムリーなハナシでした。
いつ出た本なんだろう?
少し前に話題になった公立図書館を民間が運営して…ってハナシとか
個人情報の保護とか、マイナンバーとか…
官民一体となってそれぞれが持ついろんなデータを組み合わせてつなげ合わせると…。
どんな恐ろしいデータの集まりになるんだろうか。

そんなことを考えさせられる一冊でした。

この本で知ったのは顔紋って個人情報には当たらないってこと。
ていう顔紋そのもののことを理解してなかったし。

まぁ、小説としては突っ込みドコロはいろいろあったと思う。
彼がそんなに軍隊並みに体を鍛えたりしているとか、
所有物にも自分の行き先にも、尋常じゃないほど気を使っているとか。
言いたいことは分かるんだけど、なんだかそれがイキてない感じがしたり。

けどま、総じて面白い本だったわ。
もちろん一気読み。
そしてエンディング。
動物園で死亡していた外国人の記事。
この終わり方もシブいですな。


 
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| その他のハ行の作家 | 17:40 | comments(0) | trackbacks(0) |
楽園のカンヴァス
評価:
原田 マハ
新潮社
¥ 1,680
(2012-01-20)

読み始めの舞台は倉敷にある大原美術館。
そこに勤める監視員の話だと思ってたら、
舞台はすぐに二十年前のパリに飛ぶ。
ここからはもう美術史のオハナシ。

最初は、美術に何の知識も興味も持っていないアタシが読みきれるんだろうかと不安になったけど、
読み始めるとそこそこ読めるじゃないか。
アンリ・ルソーの幻の作品「夢をみた」をめぐる鑑定対決。
この対決の場を用意したのは、幻のコレクターといわれているバトラー氏。
そしてそれに挑むのは、MOMAの職員ブラウンと、日本人研究家のハヤカワオリエ。
二人とも絵画を、そしてルソーを心から愛している。

この「夢をみた」という作品の真贋を鑑定するにあたって、
2人の鑑定人は、ある物語を読むことを条件とされる。
それも1日に1話ずつ。
一週間かけてすべての話を読み終えてから鑑定をするという。

この一週間に起きるいろいろなこと。
そして鑑定人の心境の変化や、2人の距離の変化。
そんなことの間に、彼らが読み進む物語が挟まれている。
小説の中の物語は、生前のルソーのことを描いたもので、
ピカソをはじめ有名な芸術家たちが登場する。

この物語を書いたのは誰なのか、
鑑定依頼人のバトラーやその周りの人たちの意図はなんなのか
この絵画の下にもう一つの絵画が描かれているという話は本当なのか
果たしてこの絵画の真贋は……。
いろんなことを考えながら読み進むうち、終わりが来てしまった。

そして読み終えて、改めて表紙に戻って眺めるルソーの作品。
……なんか深いな〜と思ってみたりして。





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| その他のハ行の作家 | 06:55 | comments(0) | trackbacks(0) |
海賊と呼ばれた男<下>
評価:
百田 尚樹
講談社
¥ 1,680
(2012-07-12)

鐵蔵が会社を興す戦いや敗戦直後のGHQとの戦いを中心に描いた上巻から
今度は日本国内の石油会社はもとより、アメリカの石油会社や英国軍を敵に回しての戦いに。
本当に、ずっと戦い続けた生涯ってかんじ。

つぎつぎと国際資本に飲まれていく日本国内の石油会社をよそ目に
あくまでも単独経営(しかも従業員は家族だという家族主義経営)を続ける国岡石油。
国際的に孤立し、国民も疲弊しているイランから石油を買い取るために優秀な国守石油の社員が暗躍する。
時の国際情勢から、イギリス国軍の攻撃を受けるかもしれない一触即発の航海へ出る「日章丸」。
ここで描かれている「日章丸事件」というのは本当にあった事件で
しかも登場人物はすべて実在するということで、なんだか頼もしいな〜って思った。

そうなんだわ。
この小説の魅力は人間の頼もしさなのかもしれない。
主人公の国岡鐵蔵は、こういうヒトを真のカリスマって言うんだろうな〜って感じだし、
そしてこの国岡石油に働く男たちのかっこよさは、忠誠心と正義感かな。
GHQの中にも気概のある男がいたり、官僚の中にも正しくカッコイイ男もいる。
そして、鐵蔵の2人の妻もまた、潔く生きたカッコイイ女なのだ。

下巻もまた、いろんなエピソードに絡めながら鐵蔵と社員との信頼関係を描いている。
これらのエピソードは読みながら鼻の奥がツーんとすることが何度も。

読みながら何度も人としてあるべき姿を考えさせてもらった。
なんていうのかな。日本人としてん矜持とか。
アタシもできることならこうありたい。
大事な人にまっすぐに大事だと伝え、その相手のために最善を尽くす。
そして間違っている相手にはまっすぐにそう訴える。

ただ最後の最後、終わり方がものすごくあっけなくてビックリ。
なんだろな。

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| その他のハ行の作家 | 13:12 | comments(0) | trackbacks(0) |
海賊と呼ばれた男≪上≫
評価:
百田 尚樹
講談社
¥ 1,680
(2012-07-12)

予備知識なく読み始めたら、いきなり時代は戦後。
あらら〜。どうしようか……。
などど思ったのもつかの間、最初の数ページでこの国岡鐵造氏から目が離せなくなった。

戦後、何もかも失った石油業を営む国岡商店の店主。
国内外に拠点を置き、千人を超える従業員を抱えるそこそこの会社。
終戦直後に開いた重役会で、たったの一人の馘首もならん!と言い放った男。
そのためには、どんな仕事でもとって来い。
そんな彼の言葉で、役員から末端の従業員までが懸命に働く。

なんていうのかな〜。
いわゆるカリスマですな。
誰もが無理だと思うことを、それでもやれと命じる強さ。
命じられた者たちの、信じてやり遂げる強さ。
経営者は、従業員は全員家族だといって、
タイムカードも定年も、もちろん馘首もない。
企業経営の基本は『人間尊重』だって。
ある意味理想の経営体よな。

それまでの基盤を全てなくした、戦後のどん底の様子から、
中盤からは鐵造がこの国岡商店を始める前から、ここに至るまでの様子を描いている。
石油が原因で戦争が始まり、石油が尽きて戦争が終わった。
なんて悲しい現実だろうか。

この上巻の中盤以降になって、はじめてこの小説のモデル出光石油の創始者だと知ってビックリ。
しかも大体のところは史実に基づいているらしいからまたビックリ。
人間的にこれだけスケールの大きなヒトって、やっぱカッコいいよな。
上巻おわり。

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| その他のハ行の作家 | 12:58 | comments(0) | trackbacks(0) |
生きるぼくら
評価:
原田マハ
徳間書店
¥ 1,680
(2012-09-13)

前向きでいい話でした。
周りの人とうまく関われない若い子が、祖母と、祖母の田んぼでの作業を通じて
人間的に成長していくっていうオハナシ。
素直にまっすぐに成長するっていうのは、もちろん読んでいて気持ちいいし。
ただ、あまりに直線過ぎて、アタシにはちょっと明るすぎるのかな。

小学生のころに両親が離婚。
母親はがんばりやでいい人だけど、
息子は中高といじめにあいひきこもり。
高校を中退して就職するも、うまくいかず、また引きこもり。
そんな折、母親が書置きをおいていなくなった。
頼りは母に届いた年賀状のみ。

その中の一枚を頼りに、父方の祖母を尋ねる。
家から一歩も出ることなく、ネットだけで外とつながっていた彼だが、
なんとか父の田舎にたどりつくが、そこには対人恐怖症だという腹違いの妹がいた。

引きこもりの男「人生」、対人恐怖症の女「つぼみ」。
それを優しく受け入れてくれるものの、認知症のため彼らが誰かは分からない祖母。
この3人での暮らしが始まる。
祖母が毎年行っていたという昔の米作り。
なるだけ機械を使わず、自然の力と人の手により作られるお米。
祖母の認知症はすっかり進んでしまった中、人生とつぼみはその昔ながらの米作りに挑む。

この作業を通じて、周りの人たちと一緒に何かをやり遂げることの充実感を知り、
少しずつ前向きになっていく2人。

まぁ、全てが想定どおり。
思ったとおりに話が進むのも悪くはないけど、
やっぱりちょっと物足りなく感じたりして。


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| その他のハ行の作家 | 12:47 | comments(0) | trackbacks(0) |
幸福な生活
評価:
百田尚樹
祥伝社
¥ 1,575
(2011-05-27)

最後の一行がポイントとなる短編集。
どの短編も最後のページはオチの1行だけ。
面白いつくり。

前に『錨を上げよ』で挫折したアタシ。
あれは長くて、しかも同じような馬鹿なことばっかりしてる
馬鹿な男の話だけど、いつまで続くのかと思いながら読んではみたが
結局は上巻の後半まで読んで、とうとうやめてしまった。

で、今度は短編。
短い分テンポよく読めて、すぐに読みきることができた。

内容的には、まぁ悪くはないけどなぁって感じ。
最後のオチがちょっとホラーっぽかったり、シュールだったりする。
でもわざわざ最後の1行をページをまたがせて書いている割には、
途中でそのオチが簡単に想像がつくところがちょっと残念。

とはいえ、読みきった達成感はいい。
百田氏の小説、ボックスとか楽しく読んだのに、
挫折のせいで縁がないのかと思ってたところだからね。
また子の人の本も読んでみてもいい気持ちになった。

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| その他のハ行の作家 | 21:49 | comments(0) | trackbacks(0) |
モンスター
評価:
百田 尚樹
幻冬舎
¥ 1,575
(2010-03-25)

これは読み手次第でいろんな風に取れる小説ですな。
女の悲しい一生の物語として読みかけたけど、
途中からは美容整形推奨本みたいにも見えたりして、
そして皮一枚とはいえ顔の美しさと幸せ度を説いたものみたいにも見えるし。
興味深く勢いに乗って読みきった感じ。

小さな島に新しくオープンしたフレンチレストラン。
味も価格もいいうえに、オーナーがものすごい美人。
そのお店に島の人たちが次々と足を運ぶ。
その美人オーナーの様子と、彼女の幼少のころからの様子とが
交互に描かれている。

「バケモン」と言われて育った幼少期。
思春期には自分を隠すことばかりを続け、
その反動からか妄想と現実があやしくなって
小さな島で事件を起こしてしまう。
その結果、誰からも「モンスター」と奇異の目で見られ、恐れられ、
両親からも島から出て東京の大学に行くことを勧められ、
結果、天涯孤独の身になる。
恐ろしく哀しい半生。

その後も地味に暮らしていたところ
ふとしたきっかけで自分を出すことを覚える。
時を同じくして美容整形を行う。
目を整形した彼女は、美容整形の威力の前に愕然とする。
たった数万円で目をいじっただけで、こんなに変わるのなら、
なぜ両親はこれを勧めてくれなかったのか。
自分はもっと早く整形をすればよかった。

その後、彼女は美容整形のためだけに働くようになる。
工場での少ない給料では事足りず、風俗店で働くことを思いつく。
ところが顔のせいで、風俗店でもなかなか採用されない。
ようやく採用されたのはSMクラブ。
そこで稼いだお金で美容整形を繰り返し、
最終的には1千万円以上をつぎ込んで、とびきりの美人になる。

彼女がそうまでして美貌を手に入れたかった理由はなんなのか。
そしてその容姿になってしたかったことはなんなのか。
見た目が変われば、周りの扱いがビックリするほど変わるって、
実際に経験したら、人なんて信じられなくなるんじゃないかな〜。
とか、なんかいろいろと考えさせられた。




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| その他のハ行の作家 | 12:51 | comments(0) | trackbacks(0) |
夢を売る男
評価:
百田 尚樹
太田出版
¥ 1,470
(2013-02-15)

これは結構好きだな〜。
悪人みたいな感じなのに実はいい人っていうの?
牛河原さん、素敵です。
鼻クソほじってばかりだけど。

自費出版と一般の出版との間みたいな本を出す。
それは果たして詐欺なのか、善行なのか。
そういうのってどの方向からどう見るのかによって変わるのね。

ここで牛河原さんの持論がカッコいい。
自分が書いたものを世に出したいという人がいて、
それを手伝うことは、あくまで全うな商売で、しかもイイことなんだ。
そのために本人が支払う経費が、会社の運営費を上乗せしたものだとしても。
まぁ、アタシもそれって賛成してしまうな。
ところがこれがひとつ間違えれば詐欺になってしまう。

ていうか、商売ってホントに大変で、だけど楽しそう。
やったことないからそう思うのかな。

後追い業者が、ちょっとあくどいやり方で業績を伸ばしてくる。
それにどう対応するのか。
牛河原さんは、その業者を潰して、さらに自社のイメージアップのために使った。
こういうのって、商売の醍醐味じゃないのかな。

そして最後の最後。
牛河原さん、めっちゃカッコいい。
上司がこんな台詞を口にしたなら、やる気百倍ですな。

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| その他のハ行の作家 | 20:34 | comments(0) | trackbacks(0) |
限界集落株式会社
評価:
黒野 伸一
小学館
¥ 1,680
(2011-11-25)

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なんとなく読み始めたけど、なかなか楽しく読めました。
内容はわりとつめこみ気味。
タイトルどおり限界集落と呼ばれるほどの過疎の問題のほか
格差社会とか、偏見とかいろんなものが詰め込まれているけど、
全体に流れる楽観的な感じがとても読みやすくさせている。

主人公は、金融関係でそれなりの稼ぎを出し
六本木ヒルズの近くに高級マンションを持つような男。
ある日、祖父が住んでいた空き家を訪れた彼は、
それから数年間、そこでまちづくりに汗を流す。
まちづくりっていうか、村の再生かな。

年寄りだらけの限界集落で個性的な人々が暮らしている。
農業で生計を立てている者が多い一方で、その農業はちっとも儲かっていない。
集落営農組織を立ち上げてみんなで儲かる農業を目指そうと、
都会からやってきた男の舵取りが始まる。

最初は村の人たちの意識を変えることがどんなに大変かを描いている。
まずは土地。個人の田んぼなのにみんなで営農するってどういうこと?
つぎは作物。米作りをやめるなんて考えられない!
などという農家の気持ちを少しずつ変えていく。
ようやく軌道に乗り出したら今度はJAや役所からの嫌がらせ。
次々と出てくるたくさんの問題にぶち当たりながらも、
まっすぐに進む男は、読んでいてすがすがしいほど。

集落営農って、これからの農業が生き残っていくためのやり方の一つ。
農業関係者なら誰でも分かる話だけど、やっぱりそう簡単なものじゃないらしい。
その現実が、少しリアリティにはかけるかもしれないけど、この小説の中で描かれている。
意識を変えることって本当に大変なんだから。

最終的には株式会社化して東京へも売り出す。
ところがそこでまた大問題が起きて……。
こういう困難も、結局最後は都合よく乗り越えられるっていう
勧善懲悪な感じがとっても好きだわ〜。
もちろん読みながらあまりにご都合主義ではないかという思いもなくはないけど。
なんせ何もかもがとんとん拍子で進むんですから。
でもやっぱり気持ちよく読めるほうが楽しいに違いないから、これはこれでいいんじゃないのかな。



内容説明
「限界集落」、「市町村合併」、「食糧危機」、「ワーキングプア」、「格差社会」などなど日本に山積する様々な問題を一掃する、前代未聞! 逆転満塁ホームランの地域活性エンタテインメント!!
起業のためにIT企業を辞めた多岐川優が、人生の休息で訪れた故郷は、限界集落と言われる過疎・高齢化のため社会的な共同生活の維持が困難な土地だった。優は、村の人たちと交流するうちに、集落の農業経営を担うことになる。現代の農業や地方集落が抱える様々な課題、抵抗勢力と格闘し、限界集落を再生しようとするのだが……。
ルールは変わった!
老人、フリーター、ホステスに犯罪者? かつての負け組たちが立ち上がる!!ベストセラー『万寿子さんの庭』の黒野伸一が、真正面からエンタテインメントに挑んだ最高傑作! 新しい公共がここにある。


| その他のハ行の作家 | 17:44 | comments(0) | trackbacks(0) |
謎解きはディナーのあとで 3
評価:
東川 篤哉
小学館
¥ 1,575
(2012-12-12)
コメント:謎解きはディナーのあとで 3

想定どおり。
スラスラ読めて可もなく不可もなく。
章立てになってるので一作ずつは短いし、
内容も簡単で、予定調和が続く幹事。
暇つぶしに読むには、ちょうどいいですね。
これって小学生とか向けなのかな〜と思ってみたりして。

毎回同じことを思いながら読む。
次作が出ても、読まなくてもいいかな〜って。
でもなんとなく手にとってしまった。
次はもういいかな〜ってやっぱり思ってたら、
なんだか最終章の終わり方は、ちょっと微妙。
新たな展開か?もしくはこのシリーズも終わりか?


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| その他のハ行の作家 | 23:37 | comments(0) | trackbacks(0) |


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