アタシが読んだ本のことなどをさらさらと……



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シーソーモンスター



ごく普通のサラリーマンの奥様の元職がスパイって。

その奥様と実母の相性の悪すぎる。

ある事故について妻は義母を疑いだし、夫は取引先のみです不正を知り巻き込まれていく。

バブル経済にわく日本で、ちょっと頼りなくて情けない感じのサラリーマンの正義と。

人とか人の対立には、先祖代々受け継がれる血筋に起因するものがあるというコンセプト。

最後はとてもほんわかとしながらも、やはり血筋は変わらないのか。


そして、2作目のスピンモンスター。

1作目のバブル期からかわって、これは近未来のお話。

相変わらず、主人公はトラブルに巻き込まれる、

読みすすめているうちに、1作目とつながっていく。

あー。

この感じ、好き。





| 伊坂 幸太郎 | 16:41 | comments(0) | - |
ペッパーズ・ゴースト

伊坂幸太郎らしい一冊。

犯罪被害者のやるせなさとか、虐待の復讐とかが、いつもの独特な飄々としたニュアンスで書き進められていく。

作中作風、実は深くて重いことが描かれていながら軽やか。

冒頭からいろんな伏線的なものが散らばっている気がして、つい考えながら読むので一気読みになってしまう。

で、案の定、たくさん散らばってましたり

今作も人物がイイ。

あの二人組とか、またどっかの作品に出てきてほしい。

復讐ってなんだろう?

仕返しをすれば気が晴れるわけでもないし。

しかも、ニーチェ、読んだことないし。








| 伊坂 幸太郎 | 15:24 | comments(0) | - |
逆ソクラテス

すごーく久しぶりに伊坂さんの本を読んだ気がする。

初期のころのものが大好きで、わりとずっと追いかけてきたけど、久しぶりに手に取った。

さくっと軽く読めるけど、ちょっといい感じに心に残る。

 

5つの短編は子どもたちが出てくる。

小学生の頃に一番身近な大人って親の次に先生。

先生だからって威張っていいわけじゃないし、自信たっぷりじゃなくていいし。

 

相変わらず会話がいい感じ。

軽い感じのセリフにちょいちょい立ち止まる。

優しく、誠実な大人は素敵。

 

 

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| 伊坂 幸太郎 | 17:28 | comments(0) | - |
チルドレン

今日はなぜか、すごーく懐かしい本を読んでみた。

チェ・ゲバラはじめ、手元に積んである何冊かの本を差し置いて。

 

なぜなら登場人物の陣内氏が好きだから。

身勝手で口が悪くて態度もデカくて子どもじみてて、まさにオレ様的なヒト。

無神経の固まりみたいなのに、ホントはものすごく繊細で優しいヒト。

こんなヒト、実際にそばにいたら迷惑なんだろうけどな〜。

 

今になって読み返してみるとどうなんだろうと思ったけど、今読んでもやっぱり好き。

読みながら流すのは、初めてコレ読んだころと同じボブ・ディラン。

コーヒーとタバコを手元に、一人がけソファーの上で体育座りしながら好きな本をダラダラ読む。

なんて贅沢でのんびりした夜だろう。

 

 

 

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| 伊坂 幸太郎 | 06:39 | comments(0) | trackbacks(0) |
サブマリン
評価:
伊坂 幸太郎
講談社
¥ 1,620
(2016-03-30)

大好きな伊坂さん、しかもチルドレンの続編だとか。
カバーもチルドレンの雰囲気そのまんま。
それはもう読む前からテンションが上がる。
というか上げすぎたのか、ちょっと物足りない気がした。

ホントに正しいことってなんだろう。
ホントの正義ってなんだろう。
…そんな答えが出ない、重いテーマが多い彼の小説だけど、今回もそう。

ただひとつ改めて思うのは、彼が書く文章の雰囲気がやっぱり好きだっていうことか。
言葉の使い方とか選び方とか。
また次自作を楽しみにしていよう。

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| 伊坂 幸太郎 | 23:32 | comments(0) | trackbacks(1) |
首折り男のための協奏曲
勢いでまた伊坂さん。
これは先日読んだのより前のものなんだけど、読み損ねてたヤツ。
伊坂さんっぽい物騒なタイトル。
首折り男って…。
7つの短編が入っている。
それぞれ別のお話なんだけど、時折つながりがあったりする。
全部がしっかりつながってて、最終的にまとまってオチ。
っていうようなモノでもなく、つながってなかったり、つながってるのかな?ぐらいだったり、ゆるーい感じ。

中にはイジメの状況がたくさん出てくる。
読んでいてとっても嫌な気分になる。
なんだろな、イジメって。
だけどどこかで救われたり、あきらめたり。

以前から伊坂さんがテーマのように使う「くよくよ」がここでも登場。
世の中嫌なこととか辛いこととか、いっぱいいっぱい起こっている。
アタシの知らないところで、今もまさに誰かが殺されているのかもしれない。
誰かがひどいイジメにあってるのかもしれない。
あるいは過激派組織に人質にされ、殺害されているヒトがいるのかもしれない。
(ちょうどコレ読んでるとき、日本人ジャーナリストが人質にされて殺害されたんだわ)
そんな状況の中、まったく無関係なアタシはどうすればいいのか。
ヒトゴトだとまったくの無関心でいるでもなく、逆に首を突っ込むのでもなく。
やっぱりただただクヨクヨするしかないんだわな。

そしてアタシの好きな黒澤さんがもする。
彼が出てくるとなんだかニヤリとしてしまう。
このヒト、好きなんだわ〜。
その黒澤さんが、すごーく嫌〜な男にハメられるっていうハナシ。
なんだこれは!!
と思ったけど、最後まで読んでみてナルホド。
こういう仕掛けもあるんですな。

チャップリンの映画、やたら出てくるんで、観てみようかしらと思ったりして。


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| 伊坂 幸太郎 | 16:31 | comments(0) | trackbacks(1) |
アイネクライネナハトムジーク
評価:
伊坂 幸太郎
幻冬舎
¥ 1,512
(2014-09-26)
コメント:アタシの好きな伊坂さんらしい一冊。

それでは数ヶ月前に読んだコレ。
本を読むこと自体がとても久しぶりだったんで、読みやすそうな伊坂さんをチョイス。

アタシの好きな初期のころの伊坂さんの雰囲気が漂う、見事にストライクゾーンど真ん中の一冊でした。

殺し屋とか変な能力がある人とか、そんなのばっかりがゴロゴロ出てくるという意味ではちょっと作風がずれてて、
この短編集に出てくる人たちは、すごく普通の人たち。
普通の人たちが普通に暮らしている様子の中に、素敵な出会いとか素敵なシチュエーションがちりばめられている。
そしてこの短編に出てくる人たちが、微妙にリンクしていて、最終的には全てがなんとつながっていく。
あぁ。そうそう。このやり方。
結局、途中でやめることができなくて、一気に読んでしまっていた。
最後のページに行き着くころには、ニヤリとして、そしてなんだか気持ちがホッコリとしている。
この感じ、とっても好き。

一番気に入ったのが、他人同士のモメごとに遭遇したときの対処法!
あぁ、あるよね〜って感じのシチュエーション。
ファミレスで怒鳴りまくるクレーマーとか、高校生にキレているおじさんとか…。
こういうのって見ないフリとかしちゃいがちだけど、それはそれで聞いてるだけで腹立たしい気分になるし。
そんなときには、相手を不安にさせて気を削がせるこの方法!
使ってみたいね〜。こういうの。

ていうか、伊坂さん、普段からこんなことばっか考えてんのかな〜。




内容紹介
ここにヒーローはいない。さあ、君の出番だ。
奥さんに愛想を尽かされたサラリーマン、
他力本願で恋をしようとする青年、
元いじめっこへの復讐を企てるOL……。
情けないけど、愛おしい。
そんな登場人物たちが紡ぎ出す、数々のサプライズ! !
伊坂作品ならではの、伏線と驚きに満ちたエンタテイメント小説!

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| 伊坂 幸太郎 | 16:52 | comments(0) | trackbacks(0) |
死神の浮力
評価:
---
文藝春秋
---
(2013-10-25)

伊坂さんの新刊が出ててつい買ってしまった。
タイトルだけで、千葉さんだわっ!って思って。
死神の精度』から何年経ってるのかな〜。
アタシの伊坂ファン暦も結構長くなったもんだ。
この間、新刊が出たといっては買って、
時にガックリと肩を落とし、時にわくわく読んで。
これはもちろん好きなタイプのほう。

この作者が書く物語で、アタシが好きなタイプのものは一様にパターンがある
理不尽な状況におかれた人間が、その状況を受け入れつつ、なんとかもがいていたりする。
諦念感もありながら、なぜか強さも感じて、
脱力しながらがんばってるみたいな。

今作では、主人公は小説家。
一人娘を殺され、ヘタに顔が売れた小説家だったために
マスコミにさらされ、妻と二人、ただ時が過ぎるのを待っている。
そして時が来た。
犯人が裁判で無罪判決になったその日、彼らの家を訪れたのは死神の千葉さん。

司法になんか任せない。
そういって二人、黙々と復習のときを待っていた夫婦と
不思議な男とが一緒に行動することに。

復習の相手は良心を持たないサイコパス。
サイコパスは相手が悲しんだり困ったりすることを楽しむ。
という設定のせいで動機も無く、その心情が理解できないせいか、ピンとこなかったな。

とはいえ、そんな相手に挑む夫婦には強く共感するし、
自らの『仕事』のために同行する千葉さんの雰囲気はやっぱりイイ。
なんか千葉さんの印象がちょっと変わったような気がする。
もっと傍観者的なイメージだったんだけど、長編のせいか人間っぽい気がする。


最後は伊坂さんらしい結末。
最悪の結末ではないけど、決してハッピーなだけではない。
それが生きていくってことよな〜などと思いつつ読了。
やっぱりなんだかんだいってこの世界観は好き。

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| 伊坂 幸太郎 | 20:23 | comments(0) | trackbacks(1) |
ガソリン生活
評価:
伊坂 幸太郎
朝日新聞出版
¥ 1,680
(2013-03-07)

この小説をリード役はなんと車。
車目線での車同士の会話がなんとも楽しい。
そして登場するのは、望月家とその周辺のみなさん。

のんびり屋の大学生の長男。
やたら賢くて大人みたいなことを言う小学生の次男。
そして反抗期真っ最中みたいな高校生の長女。
ぼんやりしてそうで芯はあるって感じの母。
この望月家の車が緑色のデミオ、緑デミ。
この家族がちょっとしたことから事件に巻き込まれる。

なんていうのかな、伊坂さんらしい感じがところどころ。
結構切羽詰った状況なのに、なぜかちょっと暢気な雰囲気とか。
事件の真相を一部の人しか知らなくて、知らないままで周りは普通に過ごし続けるとか。

全体的にあったかい感じが満載。
車に対する愛着を思い起こさせてしまうようなオハナシ。


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| 伊坂 幸太郎 | 07:10 | comments(0) | trackbacks(1) |
残り全部バケーション
評価:
伊坂 幸太郎
集英社
¥ 1,470
(2012-12-05)

久しぶりの伊坂サンは、アタシの好きな雰囲気のもの。
近年、なんだかちょっと好みとズレているものがちょいちょい出ますからね。
これはなんていのか、初期のころの飄々とした雰囲気のもの。
ちょっとウレシイ。

第一章の標題作はどこかで読んだ気がする。
それと第三章の『検問』も。
なんかのアンソロジーかしら。
で、これらがほかの章と合わさって、連作になっている。
裏家業モノとは思えない、ケロリとした明るさの岡田クン。
そして何も考えてなさそうでなんか好きな溝口サン。
相変わらずキャラクタがいい。

そして最終章。
これはもう初期の伊坂氏らしくて、アタシにはうれしい限り。
どの章もはっきりした結末はない。
こうだったらいいのに。と思いながら読み進むしかない。
その希望的観測にすがりながら読み進むのが楽しいのかも。

あちこちに散りばめられた、やけなのかとも思わせるような
登場人物なりの格言みたいなのが、やはり印象に残る。
タイトルの『残り全部バケーション』だなんてもう、心強いじゃないですか。
『飛べても8分』とかもそう。
飛んでも8分、歩いても10分。
2分しか変わらないんなら、歩きでいいんじゃない。
それでも飛びたいじゃないか。って言うような男ってカッコいいよね。

この小説のエンディング。
高田に届いたメールもちろん、焼肉屋のメルマガではないことを願って本を閉じる。
こういうちょっとしたワクワする感じっていいよね。


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| 伊坂 幸太郎 | 14:39 | comments(0) | trackbacks(1) |


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